2016.04.06 | コラム

喉が渇く、足のしびれなど糖尿病の初期症状をチェック!食事・運動・薬物療法などの治療法も紹介

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1.糖尿病とは?
2.糖尿病の初期症状とは?
3.症状が見られたら気をつけるべき糖尿病の危険性とは?
4.どんな治療があるの?

糖尿病は「血糖が高い状態」ということはなんとなくご存じの方もいるかもしれません。しかし、症状としては喉が渇く、目が見えづらくなるなど様々なものがあります。今回は、糖尿病の初期症状と糖尿病の危険性について紹介します。

◆糖尿病の初期症状とは?

もし「糖尿病の代表的な症状は?」と聞かれたら、どんな風に答えますか?

おそらく、「血糖血液中のブドウ糖のこと。人が活動するためのエネルギー源。血液中の濃度を血糖値といい、糖尿病の診断に用いられる値が高い状態」「心臓や脳の病気になりやすい」といったイメージについては答えられるかもしれませんが、意外に「糖尿病の症状とは?」「糖尿病になる一歩手前またはなりかけの症状は?」に明確に答えられる人は多くないのではないでしょうか。

実は初期の糖尿病において、血液中の糖分(血糖)の濃度が高くてもほとんど症状を感じないのです。気づいたときにはすでに進行している場合もあるというのが、ひとつの特徴になります。

一方、血糖が高い状態が続くと、段々と症状が現れてきます。糖尿病で見られる主な初期症状は次のものです。

  • 口や喉が渇く
  • 水を飲む量、回数が多くなる
  • おしっこによく行く
  • 足のしびれやかゆみ

​​このような症状が現れる理由は、次の通りです。血糖の濃度が高いと、腎臓が血液中の糖を排出しようとして、水分と糖を尿として体の外に出します。尿の量が増えると、体の中の水分量が減ってしまい、それを補おうと喉が渇くという仕組みです。

 

◆そもそも糖尿病ってなに?

このような仕組みで初期症状が見られるわけですが、そもそも糖尿病はどのような病気なのでしょうか?概略を説明します。

糖尿病は、血液中の糖分濃度が高い状態が続く病気です。私たちが生きていく上で大切な「エネルギー」の役割のひとつになっているのが糖(ブドウ糖体のエネルギー源となる糖分。血液中のブドウ糖を血糖と呼ぶ)で、このブドウ糖の血中濃度(いわゆる血糖と呼ばれるもの)が糖尿病の原因となります。

糖尿病でキーワードになるのが、血糖をコントロールしてくれる役割をもつインスリン膵臓から出る、血糖値を下げる方向に働くホルモン。インスリンの欠乏や作用不足が糖尿病の原因となるという物質です。インスリンの量が少なくなったり、働きが悪いと、血液中の糖の濃度が高くなりすぎる場合があります。この状態が続く病気を糖尿病といいます。

糖尿病には、1型糖尿病2型糖尿病があります。1型糖尿病は、膵臓からインスリンが分泌できなくなる病気です。一方、2型糖尿病は、膵臓からのインスリン分泌量が少なかったり、インスリンが分泌されても、受け取り手である組織が鈍感でインスリンに対してあまり反応しないという状態が起こる病気です。

 

◆症状が見られたら気をつけるべき糖尿病の危険性とは?

 

ここまでの説明を聞くと、糖尿病はそんなに怖い病気ではない…?と感じる方もいるかもしれません。しかし、糖尿病が怖いのは、糖尿病に伴う合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことが多いことです。糖尿病になると、徐々に全身の血管や神経が傷つき、さまざまな合併症を引き起こします。主な合併症は、以下の通りです。

  • 糖尿病網膜眼球の内側を覆っている膜。目から入った光は網膜に届き、網膜が明るさや色を電気信号に変えることによって情報が脳に伝達される:目が見えづらくなる。
  • 糖尿病腎症腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断されるが落ちてむくみ体の部位がむくんだ状態のこと。血液から水分が周囲に漏れ出ることで、全体が腫れてむくみが生じるが出たりする。
  • 糖尿病神経障害:手足の先を中心にしびれや感覚が鈍くなる。
  • 糖尿病足病変:足の潰瘍臓器や粘膜が部分的にえぐれてしまっている状態。何らかの理由で壁の防御機構が壊れてしまっていることが原因となりやすいが出現し、感染を起こしたり壊死ある部位の細胞が死んでしまうこと。多くの場合、血管が詰まったり、つぶれたりして、血液が流れなくなってしまうことが原因となるしたりする。
  • 糖尿病大血管症:血管の動脈硬化全身に酸素と栄養を運ぶ動脈の壁が硬くなった状態。加齢の他に、喫煙、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが原因となるが進んで狭くなり、脳梗塞心筋梗塞を起こす。

初期症状を軽視して治療をせずにいると、徐々に進行し、このような合併症を伴うこともあることに注意しましょう。

 

◆どんな治療があるの?

このように初期症状を放っておくと、恐ろしい合併症が待ち受けている糖尿病ですが、早期から適切な治療を行うことで、合併症を防ぎ、通常通りの生活を送ることができます。

糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法に分けられます。

  • 食事療法
    • 食事を改善するだけでも、高血糖血糖値が高い状態。いくつ以上が高血糖という基準はないが、糖尿病にかかっている人は血糖値が高くなりがちであるの状態を改善することができると言われています。専門家の指導の下、食べるエネルギー量や栄養分を調節します。ここで調整する糖分は、いわゆる砂糖をイメージする方も多いと思いますが、糖は炭水化物にも多く含まれていることに注意しなければいけません。欧米では、炭水化物の摂取を通常の55-65%程度に抑えるよう提案されており、日本でも60%を超えない程度とすることが望ましいとされています。医師や管理栄養士とともに、自分の体に合った量を決め、バランスの良い食事を心がけましょう。
  • 運動療法
    • 食事療法と合わせて運動療法も行うことが勧められています。運動療法の効果として、運動を行うと血糖のコントロールが改善するだけでなく、心肺機能が改善したり、日常生活の質も向上する可能性があります。
  • 薬物療法
    • 2-3か月間食事療法や運動療法を行っても、症状が改善しない場合は薬物療法を行います。薬物療法は、インスリン以外の血糖降下薬を用いる場合と、インスリン療法を行う場合の主に2種類があります。
    • 薬物療法を行う場合は、決められた適切な薬物量と食事摂取を守らないと、高血糖や低血糖を起こす可能性があるため、医師の指示を守るよう心がけてください。

薬物療法を開始したからと言って、食事療法や運動療法を怠っていいというわけではありません。あくまでも基本は、食事と運動ですので、バランスの良い食事と運動を心がけましょう。

 

周りでもよく聞く糖尿病ですが、このように恐ろしい合併症になりやすく、治療をせずに放置していると身体に大きな影響を及ぼす可能性があります。早期に治療できれば、重篤な状態に進行することを避けられる可能性があります。初期症状に気づいたり、健康診断で指摘された場合には、早めに受診しましょう。

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※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。