2015.08.29 | ニュース

投手は肩の動く範囲が狭いとけがが多い

プロ野球選手を対象にけがのリスクを検証
from The American journal of sports medicine
投手は肩の動く範囲が狭いとけがが多いの写真
(C)Pete Saloutos- Fotolia.com

野球の投手にとって、肩のけがは選手生命を左右する深刻な問題です。今回、肩の動く範囲とけがのしやすさについて検証しました。その結果、肩の動きが制限されている選手は、そうではない選手と比べて、けがが多くなっていました。

◆野球選手296名を対象に調査

この研究は、アメリカのメジャーリーグとマイナーリーグで投手をしている選手296人を対象としました。8シーズンにわたって、春のトレーニングで肩の可動域(肩の動く範囲)を計測し、その後の試合でけがをしたかどうかを記録しました。

 

◆肩の可動域制限があるとけがをしやすい?

調査の結果、けがをした選手は51人でした。肩の可動域制限とけがの関係は以下の通りでした。

肩関節外旋の動きが不十分な投手 (投球時の外旋角度が5°未満)は、2.2倍肩のけがにより故障者リストに入りやすく(P = .014; 95% 信頼区間1.2-4.1)、4倍肩の手術を受けやすかった(P = .009; 95%信頼区間1.5-12.6)。

肩の可動域制限のうち、肩関節の外旋運動(肩をひらく運動)が制限されている投手は、他の投手と比べ、肩のけがのために故障者リストに入ることや手術を受けることが多かったことが分かりました。

 

野球選手の肩のけがのリスクとして、肩の可動域制限が挙げられました。けがを減らすための早めの対策の参考として役に立つ結果かもしれません。

執筆者

com

参考文献

Deficits in Glenohumeral Passive Range of Motion Increase Risk of Shoulder Injury in Professional Baseball Pitchers: A Prospective Study.

Am J Sports Med. 2015 Aug 13

[PMID: 26272516]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

MEDLEYニュース新着記事