◆7年間の追跡調査により、感染症による入院リスクと糖尿病の関連を検証
今回の研究は、デンマークの大規模調査に参加した10,063名を7年間追跡し、感染症による入院と死亡に関連する要因を調査しました。
◆糖尿病の人は肺炎になるリスクが1.75倍
調査の結果、以下のことを報告しました。
肺炎(調整ハザード比[aHR]1.75、95%信頼区間1.23-2.48)、尿路感染(aHR3.03、95%信頼区間2.04-4.49)、皮膚感染(aHR2.43、95%信頼区間1.49-3.95)のリスクは、糖尿病ではない人と比べて糖尿病の人で増大した。
糖尿病を患っていると、肺炎になるリスクが1.75倍、尿路感染では3.03倍、皮膚感染のリスクは2.43倍という結果でした。
筆者らは、「デンマークの一般人口では、糖尿病および高血糖は、肺炎、尿路感染、皮膚感染の結果としての入院に対する、強く独立したリスク因子となる。」と述べています。
糖尿病を患っているだけで、感染症にかかりやすくなるという論文でした。糖尿病予防の重要性が示唆されます。
執筆者
Influence of diabetes and hyperglycaemia on infectious disease hospitalisation and outcome.
Diabetologia. 2007 Mar
[PMID: 17187246]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。