夜型生活の人は糖尿病になりやすい
心筋梗塞、脳卒中などにつながる糖尿病やメタボリックシンドロームは、生活習慣と関係が深いと考えられていますが、「朝型・夜型」との関係は明らかにされていませんでした。 韓国の研究班は、47歳から59歳の参加者1,620人の健康状態を調査し、夜型生活の人は朝型生活の人に比べて糖尿病がオッズ比1.73倍と起こりやすく、男性に限れば糖尿病のオッズ比は2.98倍にのぼることを明らかにしました。
◆生活スタイルが朝方か、夜型か
研究グループは調査参加者のそれぞれに対し、生活のスタイルを質問票で「朝型」、「夜型」、「どちらでもない」の3種類に振り分けてもらいました。その結果、29.6%が「朝型」、5.9%が「夜型」、64.5%は「どちらでもない」に当てはまりました。
続いて、参加者それぞれの、糖尿病、メタボリックシンドローム、サルコペニア、内臓脂肪型肥満への罹患状況を調べ、生活時間の関係を調べました。
◆夜型は疾患リスクが増大
夜型の人は朝型の人に比べて糖尿病がオッズ比1.73倍、メタボリックシンドロームがオッズ比1.74倍、サルコペニアがオッズ比3.16倍と、いずれも統計的に
性別ごとに見ると、夜型生活の男性は朝型生活の男性に比べて糖尿病がオッズ比2.98倍、サルコペニアがオッズ比3.89倍と大きく、夜型生活の女性は朝型生活の女性に比べてメタボリックシンドロームがオッズ比2.22倍でした。
早寝早起きのほうが病気になりにくいというこの結果。糖尿病予防のためには、食事や運動だけでなく、規則正しい生活も大事なのかもしれません。糖尿病などを診ている医師の方はどう思われますか?
執筆者
Evening chronotype is associated with metabolic disorders and body composition in middle-aged adults.
J Clin Endocrinol Metab. 2015 Apr
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。