とっぱつせいほっしん(しょうにばらしん)
突発性発疹(小児バラ疹)
発熱と発疹を伴う感染症。多くの小児が一度は経験する
13人の医師がチェック 93回の改訂 最終更新: 2023.07.18

突発性発疹(小児バラ疹)の基礎知識

POINT 突発性発疹(小児バラ疹)とは

発熱のあとに発疹が現れる病気です。多くの子どもが一度は経験します。ヒトヘルペスウイルス6型、7型が原因だと考えられています。突発性発疹になると高い熱が3日から7日間出て、解熱とともに全身に発疹が現れます。発疹の跡が残ることは基本的にはありません。問診と身体診察で診断され、血液検査は必要ではないことが多いです。基本的には解熱剤を中心とした対症療法(症状を和らげる治療)を行います。突発性発疹が疑われ心配な人は小児科や皮膚科を受診してください。

突発性発疹(小児バラ疹)について

  • 多くの小児が一度は経験する、発熱と発疹を伴う感染症
    • ヒトヘルペスウイルス(HHV)6型、7型の感染
      • HHV6型の方が原因となることが多い
      • ヒトヘルペスウイルス6型の潜伏期間は9〜10日間
    • まれだが、ヒトヘルペスウイルス7型やその他のウイルスが原因で、2回以上突発性発疹にかかることがある
  • 90%は1才未満でかかり、特に生後6か月から1才くらいまでにかかる
    • 1歳以降のやや遅い時期に罹患する例も最近は増えている
詳細な情報を見る

突発性発疹(小児バラ疹)の症状

  • 主な症状
    • 突然の発熱(39~40℃)で発症する
    • 軽度の咳や下痢などの風邪症状を伴うことがある
    • 発熱が3~7日続いた後、解熱するタイミングで全身に発疹が出る
    • 発熱中が最も感染力が高く、発疹が出て突発性発疹と診断がついた時点では、すでに感染力が低下している
  • 発疹は小さなプツプツとした紅斑が多く、3~4日で治り、跡が残ることは基本的にない
  • 高熱に比して元気な場合が多いが、発疹が出る頃から機嫌が悪くなることが多い
  • まれではあるが日本人では10%ほどが熱性けいれん(発熱時のけいれん)を合併する
症状の詳細

突発性発疹(小児バラ疹)の検査・診断

  • 基本的には問診と診察から診断を行う
    • 高熱の後に発疹がでる症状が特徴的
    • 血液検査などで診断を確定させるのは、特別な事情がない限り行われない
検査・診断の詳細

突発性発疹(小児バラ疹)の治療法

  • 主な治療法
    • 解熱剤、輸液など必要に応じて対症療法を行う
    • ウイルス感染症であるため、抗生物質は無効である
    • 解熱鎮痛薬を使うとライ症候群が起こる危険があるために、アスピリンの使用は避けるようにした方が良い
  • 基本的には経過良好な疾患であり、対症療法以外の特別な治療は必要がない
    • 熱性痙攣が起こる場合も、数分内におさまって意識が回復する場合には心配がない
    • 登園の目安は「解熱し機嫌が良く全身状態が良いこと」とされているが、保育園によって方針が異なるため確認が必要
治療法の詳細

突発性発疹(小児バラ疹)のタグ

診療科
からだ