[医師監修・作成]白癬(水虫・たむし)の検査について | MEDLEY(メドレー)
はくせん
白癬
白癬菌(かびの一種)による皮膚感染症の総称
9人の医師がチェック 153回の改訂 最終更新: 2022.03.30

白癬(水虫・たむし)の検査について

白癬(水虫・たむし)を見た目だけで判断することは難しいです。診断のためには症状のある皮膚を一部切り取って、白癬菌の有無を顕微鏡で確認する必要があります。ここでは白癬が疑われる人が受ける検査について詳しく説明します。

1. 問診

問診では困っている症状やその経過について聞かれます。その他にも今までかかったことのある病気や、現在治療中の病気などについて聞かれます。

【問診で聞かれる質問の例】

  • 症状についての質問
    • どのような症状があるか
    • いつから症状があるのか
    • どのような時に症状が起こりやすいのか
    • 過去にも同じような症状があったのか
    • 今回の症状に対して受診や市販薬の使用経験があるか
  • 日常生活についての質問
    • 家族に白癬の人がいるか
    • 公衆浴場、プール、ジムなどに行く習慣があるか
    • ペットを飼っているか
    • 格闘技などのスポーツをしているか
  • 身体状況に関する質問
    • 以前に治療した、もしくは現在治療中の病気、けが、持病はあるか
    • 常用薬やサプリメントの服用はあるか
    • 薬や食べ物などのアレルギーはあるか
    • 妊娠や授乳をしているか

症状についての問診

白癬の多くは梅雨から夏にかけて症状が強く、秋から冬にかけて症状がおさまります。このような季節での症状の変化がある場合には診断の参考になりますのでお医者さんに伝えてください。

また、受診前に水虫用の市販薬などを使用した場合には、その旨を伝えてください。白癬に効果のある薬を使用した後では白癬菌の量が減っているため、医療機関で検査を受けても診断がつかないことがあります。

日常生活についての問診

悪化や再発を予防するために、感染経路となりうる家族や生活について聞かれます。たとえば家族に白癬の人がいる場合には、本人だけ治療しても再びうつってしてしまうことがあるので、家族も一緒に治療を受ける必要があります。また、格闘技が原因と考えられる場合には、感染拡大を抑えるために部活などグループ全体での治療が必要になることがあります。 再発予防については「白癬の予防について」のページを参考にしてください。

身体状況などについての問診

治療に必要な情報を得るために、他の病気や生活に関しての質問も行われます。内服薬の治療が必要な場合には薬の量や飲み合わせの調整が必要になりますので、持病や服用中の薬について必ず伝えてください。

2. 身体診察

身体診察では症状のある部分をよく観察されます。身体診察のみでは似通った病気と見分けることが難しいため、多くの場合は次に説明する顕微鏡の検査が必要です。

3. 顕微鏡検査(直接鏡検):KOH法

診断のためによく行われる検査です。症状のある部分を採取して薬剤で処理をしてから顕微鏡で白癬菌の有無を確認します。

足から採取する場合には、皮膚や爪の一部をメスやハサミで切り取ったり、小さなスプーンのような道具でかき出したりします。痛みはほとんどありません。

頭や顔、股に症状がある場合には、セロハンテープを皮膚に数回ペタペタ貼って採取します。こうして得た検査材料を苛性カリ(KOH)で処理して顕微鏡で観察すると、白癬菌がいるかどうかがわかります。

多くの人はこの検査で診断がつきますが、市販薬などを使用してから受診した場合には白癬菌の量が少なくて診断がつかないことがあります。適した治療を受けるためにも、自己判断で薬を使用する前に医療機関に受診することが望ましいです。

4. 真菌培養検査

顕微鏡での検査で診断がつかない人には真菌培養検査が行われることがあります。頭部白癬、体部白癬では、通常の白癬菌ではない菌が原因となることがあるため、真菌培養検査の結果を参考に治療が行われます。真菌培養検査では症状のある部分をこすりとって培養し、白癬菌の種類を特定します。

参考文献

「日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン2019」, 日皮会誌 2019 ; 129 : 2639-2673.

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