くろすとりじうむでぃふぃしるかんせんしょう(ぎまくせいちょうえん)

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)

主に抗生物質使用が原因で、クロストリジウム・ディフィシルという細菌が増殖して腸に起きる炎症

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7人の医師がチェック 153回の改訂 最終更新: 2017.09.15

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)の基礎知識

POINTクロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)とは

腸管に膜が覆うような状態になっている病気です。多くの場合、抗菌薬を使用したことによって腸内の細菌のバランスが崩れてしまい、クロストリジウム・ディフィシルという菌がはびこったことが原因になります。主な症状は、高熱・下痢・腹痛・吐き気になります。 本来は大腸カメラを行って腸の中で偽膜がはっているかどうかを調べることが必要ですが、身体の負担が強く容易に行なえません。そのためクロストリジウム・ディフィシルのだす毒素を便の中から検出して診断します。原因と考えられる抗菌薬を中止して、メトロニダゾールあるいはバンコマイシンを用いて治療します。偽膜性腸炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科や感染症内科を受診して下さい。

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)について

  • クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)という細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが原因で腸に起きる炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る
  • 腸内にクロストリジウム・ディフィシルが常在している人は1-2割ほどいると考えられている
    • クロストリジウム・ディフィシルが常在していても普通は症状を起こさない
    • 抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないを使用することで腸内の細菌が変化し、クロストリジウム・ディフィシルの割合が増えると考えられている
  • クロストリジウム・ディフィシルの産生する毒素によって腸の粘膜に炎症が生じることが原因となる
    • 内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途がある検査で大腸の壁に特徴的な小さい円形の膜(偽膜)が見られる
  • クロストリジウム・ディフィシルは偽膜を作らずに同様の症状を起こすことも多い
  • 抗菌薬を服用中または服用終了1-2週間後に起こりやすい
    • 特に長期の入院中に多い
  • 院内感染のうち最も頻度が高い疾患である
  • 抗菌薬中止後でも起こることがある
  • まれに中毒性巨大結腸症などの命に関わる状態を引き起こす

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)の症状

  • 繰り返す下痢
  • 粘りけのある便
  • おなかが張る
  • 腹痛
  • 発熱
  • 吐き気
  • 重篤な場合には脱水状態となり、ショック医学的には、精神的な問題ではなく、十分な血流が保てず全身の臓器に十分な酸素や栄養が届かなくなってしまった危険な状態を指す。全身の臓器がダメージを受け、すぐに治療を行わないと命に関わるを起こす

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)の検査・診断

  • 血液検査:炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るの程度を調べる
  • 大腸カメラ肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできない下部消化管内視鏡検査肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできない):クロストリジウム・ディフィシル感染症に特徴的なな丸形の膜の有無を調べる
  • 便検査:クロストリジウム・ディフィシルの有無を調べる
    • 抗原検査とCD toxin検査がある
    • 実際には内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途がある検査で偽膜を確認することなく、症状とCD toxin検査の結果を踏まえて治療することが多い
    • 培養細菌、真菌やウイルスなどを、検査のために育てて増殖させること。少ない量だと確認できない病原体が、培養によって検出できるようになるや抗原検査でクロストリジウム・ディフィシルが陽性であっても、症状のない場合は常在しているだけと考えるため、症状がなければCDIには当たらない
  • 鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののことが必要な疾患

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)の治療法

  • 重篤でなければ、保存療法手術のような体に負担の強い治療を行わずに治るのを待つ、もしくは経過を観察する方法。薬による治療やリハビリなど、体を直接傷つけないような治療を含むで徐々に改善することも多い
    • 原因となった可能性のある抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないを中止する
    • 下痢止めの薬を使用している場合は中止する
    • コデイン、モルヒネといった腸の運動を抑制する効果のある薬は使用しない
    • 点滴で脱水を改善する
  • 治療には抗菌薬(抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含む)を使用する
    • バンコマイシン(飲み薬)
    • メトロニダゾール(飲み薬、点滴薬)
  • 院内感染も多いため以下の対応が必要
    • 菌に触れた可能性がある際には手洗いを行う
    • 汚物処理には使い捨て手袋を使用する
    • アルコール消毒は効かない

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)の経過と病院探しのポイント

クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)かなと感じている方

偽膜性腸炎では、発熱と下痢、そして波のある腹痛が見られます。症状だけでは感染性腸炎など他の腸の病気と区別がつきづらいものですが、この病気は、抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含むを使用したあと数週間以内に起こりやすいのが特徴です。何らかの原因で入院して抗生物質を使用し、その病気が治ったと思ったら下痢をし始めた、というのが典型的なパターンです。

大半の抗生物質は多かれ少なかれ下痢をしやすくなるものですし、特にマクロライド系と呼ばれるものでは強い下痢が出ることがあります。しかし、これだけでは説明がつかないような血液検査での炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るや強い症状が見られるときに偽膜性腸炎が疑われます。

ご自身で症状だけから診断をつけるのは難しい病気ではありますが、心当たりがある場合にはかかりつけ医を受診して、その際にはいつからいつまでど何の病気にかかっていて、その時に抗生物質を使用していたということをぜひ伝えてください。その後は便の検査や大腸内視鏡肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできないを用いて診断を確定させることになります。

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クロストリジウムディフィシル感染症(偽膜性腸炎)でお困りの方

偽膜性腸炎については、診断がつき次第その場で治療が開始されますし、治療の方法にもバリエーションが少ないため、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。

軽症の場合には抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含むを中止して安静にしているだけで症状が徐々に改善してきます。重症の場合には別の種類の抗生物質を使用して治療しますが、そのような方では発熱や下痢といった症状が強くなるため入院の上で治療が必要です。

偽膜性腸炎では周囲へ感染が広がることに注意する必要があります。便の中に細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが存在することから、本人および周囲の人は頻繁に手を洗うようにすることと、便がもれてしまった場合には衣服や床を次亜塩素酸で消毒することに気をつけましょう。清掃や選択をする際には使い捨ての手袋を装着しての対応が必要です。

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