耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の基礎知識
POINT 耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)とは
帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスの感染によって起こります。最初の感染で水ぼうそう(水痘)が起こり、それが治った後も水痘帯状疱疹ウイルスは神経に潜んでいます。しばらくしてから潜んでいたウイルスが活性化して感染が再発すること帯状疱疹が起こります。耳性帯状疱疹は耳の帯状疱疹のことで、難聴・めまいや耳周囲の水ぶくれ、顔面の麻痺(眉毛が挙げられない、まぶたが閉じられない、口元から水が漏れるなど)などを起こします。 耳性帯状疱疹が疑われる人には、抗ウイルス薬やステロイド薬を用いた治療が行われます。耳性帯状疱疹が心配な人や治療したい人は耳鼻咽喉科や感染症内科を受診して下さい。
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)について
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の症状
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の検査・診断
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の治療法
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の経過と病院探しのポイント
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)が心配な方
耳性帯状疱疹では、ある日突然、顔面の表情が左右非対称的になってしまったり(顔面神経麻痺)、難聴、めまいといった様々な症状が出現したりします。また耳の痛みに加えて耳の内部に水ぶくれやかさぶた、赤みが出ることが多いです。顔面神経麻痺では顔面の片側の筋肉が働かなくなってしまうため、顔面の片側で表情が作れなくなります。例えば、右側では笑顔になっていても左側では口角が下がっていたり、片方のみまゆげが上がらなくなったり、といったような具合です。
このような症状の病気ですから、顔面神経麻痺があること自体は、鏡を見ればご自身で診断することは比較的容易です。しかし、顔面神経麻痺の原因が耳性帯状疱疹かどうかは、医療機関を受診して診察を受ける必要があります。
ご自身の症状が耳性帯状疱疹でないかと心配になった場合、もしかかりつけの内科クリニックがあれば、まずはそこで相談してみるのが良いでしょう。特に普段かかっている病院がなければ、耳鼻科クリニックの受診をお勧めします。
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)でお困りの方
耳性帯状疱疹はウイルス感染が原因の病気ですので、治療は抗ウイルス薬の内服になります。基本的には診断がつき次第その場で治療が開始されますので、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。
耳性帯状疱疹の治療、なかなか劇的に効くものがなく、難航しがちです。ステロイド薬や抗ウイルス薬を使用することがありますが、これらも服用すれば必ず治癒する、というものでもありません。多くは自然の経過で治癒するのですが、治癒率は100%というわけではなく、後遺症として顔面の変化が残ってしまう方もいます。
一部には顔面神経外来や顔面神経麻痺外来といった専門性の高い内容の医療を提供している医療機関もあります。症状が長引いたり、治療が難航している場合にはこれらの外来受診を考えてみても良いかもしれません。そのような場合でも、最初の医療機関で受けた治療の内容を引き継ぐために、診療情報提供書(紹介状)をもらった上で受診されることをお勧めします。
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)が含まれる病気
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)のタグ
耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)に関わるからだの部位
