はちししょう(はちさされ)

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)

ハチ刺され。刺された箇所の異常だけでなく、刺されたことをきっかけに全身のアレルギー反応が起こることがある

病気に関連する診療科の病院を探す
11人の医師がチェック 176回の改訂 最終更新: 2017.06.15

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)の基礎知識

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)について

  • ハチ刺され
    • 刺された箇所の腫れや痛みだけでなく、刺された際のハチ毒が原因となって全身のアレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態反応が起こることがある
    • 中には窒息の危険のある症状も含まれる(アナフィラキシー
  • 同じ種類のハチに2回目以降に刺された場合に重症になりやすい
    • 1回目で体内にハチに対する免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患ができて、2回目に刺された時にその免疫が活発になりすぎてかえって強いアレルギー反応を起こしてしまうことが原因
    • 一度刺された後に、それ以降も再び刺されるリスクが高い人(ハチ駆除業者の方や、山林で仕事を行う方など)の場合、アナフィラキシーを起こした時に備えて自分で打てる注射製剤(エピペン)を持っておくという手段がある

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)の症状

  • 刺された箇所の異常
    • 痛み
    • かゆみ
    • 腫れ
    • 熱をもつ
    • しびれ
  • 刺されたことをきっかけに生じる全身のアレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態反応(アナフィラキシー
    • 全身のかゆみ
    • 息苦しさ
    • 腹痛
    • 意識の低下

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)の検査・診断

  • 局所の腫れと、ハチそのものの目撃状況から判断する
  • 刺された虫がハチだったかどうかを、検査で調べることは難しい
    • ハチと同じように大きく腫れる原因となりやすい虫には、アブやムカデなどがある

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)の治療法

  • 軽症の場合の治療薬
    • 飲み薬の痛み止め(NSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略)に加えて、塗り薬(主にステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている)を用いる
    • ハチの種類に応じて、症状が強くなりそうな場合には、抗ヒスタミンアレルギー症状の原因となる物質の一つ。炎症により血液中のヒスタミンが増加して、かゆみなどを引き起こす薬やステロイド薬の内服も追加する場合がある
  • アナフィラキシーを起こしている場合の治療
    • 呼吸が苦しい、意識が低下してぼーっとするなどの症状があれば、直ちに救急車で病院を受診して治療を受ける
    • アドレナリン副腎から分泌されるホルモンの1つ。交感神経の作用が高まると分泌され、血糖値の上昇や心拍数の増加などを起こすの注射を行った上で、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬を使用する
    • 同時に点滴を行い、血管内の水分を補う
  • 抗ヒスタミン薬
    • アレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態反応を鎮める効果があり、かゆみや腫れなどに対して用いる
    • 外用薬点滴を含む注射や、内服以外の薬のこと。塗り薬、貼り薬、座薬をはじめ、眼・耳・鼻・口腔内に用いる薬も含まれる内服薬飲み薬のこと、注射薬がある
  • ステロイド薬
    • 上記と目的は重なるが、抗ヒスタミン薬だけでは効果が不十分な場合に用いられる
    • 外用薬、内服薬、注射薬がある

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)の経過と病院探しのポイント

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)でお困りの方

ハチに刺されて症状が強い方は、受診先として皮膚科や外科クリニックをお勧めします。刺された箇所の痛み、腫れ、かゆみ、しびれといった皮膚表面の症状が一般的です。しかし2回目以降、同じ種類のハチに刺されるとアナフィラキシーといって強いアレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態反応が出ることがあります。呼吸苦やのどの詰まり、腹痛や下痢など、アナフィラキシーのような反応がある場合には、すぐに救急車を呼んで下さい。

アナフィラキシーを予防するためにはアレルギー専門医と相談の上で応急処置としてのアドレナリン副腎から分泌されるホルモンの1つ。交感神経の作用が高まると分泌され、血糖値の上昇や心拍数の増加などを起こす自己注射キットを処方してもらうこともあります。

ハチ刺傷の診断に有用な検査はなく、問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと診察で診断をつけます。患者さんが刺されたハチを目撃していない限り、後から原因がハチなのか、その他の虫なのか、それ以外なのかを判断することは困難です。アブやムカデといった虫でも同様の症状が出現します。特にCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査などの検査を行うわけではないので、診断のために大病院を受診しなければならない、ということはありません。

刺された箇所の痛み、腫れ、かゆみ、しびれといった皮膚表面の症状のみの場合は、軟膏と内服薬飲み薬のことが治療の中心です。しかし例えばハチ駆除が専門の方、山登りや森に入ることが多い職種の方や趣味のある方などは、ハチに複数回刺されるリスクがあり、アナフィラキシーに注意が必要です。このような場合にはアドレナリン自己注射キット(商品名エピペン)といって、万が一の際に自分で足に注射するための注射キットがあります。医療者ではなくともマニュアル通りにやれば自分で確実に注射ができるように工夫されたものです。山中でハチに刺されてアナフィラキシーになったら、そこから下山して救急車を呼ぶのでは対応が間に合わないため、このようなものが用意されています。

このアドレナリン自己注射キットを処方するためには、医師も事前に講習を受けて登録をしていなければなりません。どの医師でも処方できる薬ではないため、受診する際には事前にエピペンの処方が可能かどうかを確認しておくと良いでしょう。アレルギー専門医であれば処方できる医師は多いですし、皮膚科や救急科などでも対応が可能な医師がいます。

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)に関連する診療科の病院・クリニックを探す

ハチ刺傷(ハチ刺症、ハチさされ)のタグ


トップ