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脳血流シンチグラフィー
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

検査部位

対象疾患

認知症脳梗塞 など

概要

脳血流シンチグラフィーは脳の血流を調べる検査です。認知症などの病気の診断ができます。また認知症にはいくつか種類がありますが、脳血流シンチグラフィーを用いることで、どのタイプの認知症であるか、より細かな診断をすることもできます。このように脳血流シンチグラフィーは脳に関する重要な情報を得られますが、検査には放射線を出す物質(放射性同位体)を使用するので被ばくします。また導入している病院は限られており、どこでも受けられる検査ではありません。

メリット

  • CTMRI検査のようなほかの画像検査で調べることができない脳の血流の情報を得ることができる
  • 脳の血流の情報を得ることで、認知症の診断や認知症の種類を調べることができる

デメリット

  • 被ばくする

詳細

シンチグラフィーとは、画像診断法の一つです。まず、放射線を出す検査用の薬剤(放射性同位体)を体内に注射します。その後、放射線を検出することで、検査用の薬剤の分布を画像上に表すことができます。
脳血流シンチグラフィーはこの技術を用いて脳の血流を調べることができます。例えば脳梗塞では、梗塞が起きているところでは血流量が減少するので試薬を取り込む量が少なくなります。ほかにも認知症でも脳の血流が低下するので診断もすることができます。
また認知症にはより細かくアルツハイマー型認知症レビー小体型認知症などに分類されますが、その種類によって脳の血流が低下している場所が異なるため、どの認知症に該当するかを判断する上でも脳血流シンチグラフィーは有用です。

負荷脳血流シンチグラフィー

アセタゾラミドなどの血管を広げる作用を持つ薬剤を用いた検査(負荷検査といいます)を行うことがあります。通常、脳の血管には血流が低下するとそれを補おうとして広がる性質があり、それを脳循環予備能と言います。この能力は、血流の保たれていない部分(脳梗塞など)では乏しくなっています。
よって、アセタゾラミドなどの薬剤を注射すると、血流の保たれている脳の部分では脳循環予備能により血管が広がりますが、血流の保たれていない部分(脳梗塞など)では脳循環予備能が乏しいため血管が広がりません。この様子をシンチグラフィーで確認することができます。
脳循環予備能の評価は、脳梗塞の重症度、治療方針の決定に役立てられます。

検査の流れ

  1. 検査は核医学検査室にて行う
  2. 検査台に仰向けになる。検査中、身体は動かさないようにする
  3. 放射線を出す物質(放射性同位体)で目印をつけた薬剤を静脈注射する。薬剤は血流に乗って脳へ運ばれる
  4. 薬剤の注射とほぼ同時に撮影を開始する(5分ほど待つこともあります)。頭の周りを大きなカメラが回る
  5. 一時的に息を止めてもらうなどの指示が何回かある
  6. 検査時間は30分-1時間で、すぐに帰宅可能

検査を受ける際の注意点

  • 術着に着替える必要はありませんが、上半身、頭部にあるアクセサリーなどの金属類は外してください。
  • 検査前の食事制限があります。
  • 静脈注射の針を刺すときに少し痛みを感じるかもしれませんが、そのほかに強い痛みを感じることはありません。
  • 検査中、身体は動かさないようにしてください。
  • 目からの情報による脳の活動を抑えるため、目隠しをして検査を行うことがあります。
  • 一時的に息を止めてもらうなどの指示が何回かあります。
  • 体内に入った放射性物質は微量であり、時間とともに排出されるため心配は必要ありません。
  • 妊娠中の場合は原則として行いません。妊娠中、妊娠の可能性がある方は、医師と相談してください。
  • 授乳中の場合は乳児への放射性同位体の移行を防ぐため、しばらく授乳をやめてもらうことがあります。
  • 検査後数時間は妊婦や乳児に接触しないようにしてください。