だいのうひしつきていかくへんせいしょう
大脳皮質基底核変性症
大脳の萎縮や基底核の変性が起こることで、錐体外路症状や、失行、認知症など様々な症状が出る病気
7人の医師がチェック 98回の改訂 最終更新: 2018.09.12

大脳皮質基底核変性症の基礎知識

POINT 大脳皮質基底核変性症とは

大脳皮質基底核変性症は大脳が萎縮したり基底核の細胞に変性が起こったりする病気です。 パーキンソン病に特徴的な症状(「手足の震え」や「動けなくなる」など)や認知症などさまざまな症状が現れます。診断のために頭部CT検査や頭部MRI検査などが行なわれます。大脳皮質基底核変性症を治す治療法は確立されていないので、症状を和らげるためにパーキンソン病で使う薬などで治療が行なわれます。手足の震えや認知症などの症状がある場合には、大脳皮質基底核変性症も可能性の1つとして考えられます。神経内科を受診してください。

大脳皮質基底核変性症について

  • 大脳の萎縮や基底核の変性が起こる病気
    • 大脳皮質と皮質下神経核(特に黒質と淡蒼球)の神経細胞が脱落し、神経細胞およびグリア細胞内に異常リン酸化タウが蓄積する
    • 多様な症状から診断することが多いため、近年では大脳皮質基底核変性症候群と呼ぶことも多い
  • パーキンソン症候群の1つ
      ・症状は多岐にわたり、診断が難しい
  • 中年から高齢者に発症することが多い
    • 平均60歳代で発症する

大脳皮質基底核変性症の症状

  • 主な症状
    • パーキンソン病のような症状
      ・手足が思うように動かない
      ・片側の上下肢に起こることが多い(ヘミパーキンソニズム
    • 手や脚が自分の意思とは別に動く(他人の手徴候)
      ・自分の思ったように動かず、目的がなく手足が動く
      ・手足の震え(振戦)はパーキンソン病と違って周期的でない
    • 日常的に使用する道具が使えなくなる(失行)
      ・手で歯を磨く真似が出来なくなる など
  • 進行するとさらに以下の症状が出てくる
    • 認知症
    • 筋肉のぴくつき(ミオクローヌス
    • 筋肉の強直(ジストニア)
    • 失語
    • 半側空間無視
    • 嚥下障害
    • 構音障害   など

大脳皮質基底核変性症の検査・診断

  • 身体診察
  • 脳の画像検査
    • MRI検査
    • SPECT検査など
  • 画像検査で、脳の萎縮(縮んでしまうこと)が見られる
    • 全体ではなく、左右で程度が異なることが多いのが特徴

大脳皮質基底核変性症の治療法

  • 有効な治療法はない
    • パーキンソン病治療薬(レボドパ、ドーパミンアゴニスト、アマンタジンなど)を使用するが、大きな効果は期待できない
    • 筋肉のぴくつき(ミオクローヌス)に対しては抗てんかん薬(クロナゼパム)を使用することもある
  • 身体の機能を落とさないリハビリテーションも重要である 
    • 関節可動域(ROM)訓練:関節が固くならないようにする
    • 日常生活動作訓練:自力で安全な日常生活を送れる範囲を縮めないようにする
    • 歩行・移動の訓練:筋力を維持する、転ばないようにする
    • 嚥下訓練飲み込みでむせないようにする
  • 症状が始まってから寝たきりに近い状態になるまでの期間は、およそ5-10年と言われている

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