2017.02.21 | ニュース

大雪の次の日は男性の心筋梗塞が多い?カナダの調査から

入院12万人と死亡6万人の統計

from CMAJ : Canadian Medical Association journal = journal de l'Association medicale canadienne

大雪の次の日は男性の心筋梗塞が多い?カナダの調査からの写真

心筋梗塞は寒さなどがきっかけで起こる場合があります。カナダの研究で、20cm以上の降雪や24時間以上続く降雪があったときには男性の心筋梗塞による入院や死亡が多かったことが報告されました。

心筋梗塞は心臓の血管(冠動脈心臓の外側にある血管で、心臓自体に酸素を含んだ血液を送る血管のこと。ここが詰まると心筋梗塞を発症する)が塞がることで起こります。

冠動脈が塞がる大きな原因が動脈硬化全身に酸素と栄養を運ぶ動脈の壁が硬くなった状態。加齢の他に、喫煙、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが原因となるです。加齢やメタボリックシンドロームなどにより動脈硬化が進みます。動脈硬化が全身で進んでいる人では心筋梗塞の危険性が高くなります。手前の段階として、運動したときなどに胸が締め付けられるような痛みが現れる人もいます(狭心症)。

動脈硬化以外にも、冠動脈が急に縮んで狭くなる場合があります(攣縮)。動脈は環境の変化などに対応して伸び縮みします。動脈が広がると血液が流れやすく、縮むと流れにくくなります。冠動脈の攣縮も狭心症心筋梗塞を引き起こすことがあります。

 

雪が降ったときに心筋梗塞が多いとした報告は過去にもあります。ここでは、降雪の量と持続時間が心筋梗塞の頻度と関連するかどうかを調べたカナダの研究を紹介します。

研究班は、カナダのケベック州の1981年から2014年の統計データを参照して解析を行いました。心筋梗塞による入院がのべ128,073人、心筋梗塞による死亡が68,155人報告されていました。

気温による影響は計算上調整しました。

 

次の結果が得られました。

0cmと比べて、20cmの降雪は翌日に男性の間で心筋梗塞による入院のオッズ比1.16(95%信頼区間1.11-1.21)、心筋梗塞による死亡のオッズ比1.34(95%信頼区間1.26-1.42)と関連した。

降雪の持続時間(0時間 vs 24時間)と心筋梗塞についても、類似する、ただしより小さい関連が観察された。

降雪量が20cm以上のときと、24時間以上のときに、男性で心筋梗塞が多く発生していました。

 

雪国のカナダからの報告を紹介しました。

心筋梗塞は50歳以上で多く発生します。高齢の人や心臓の持病がある人は特に注意が要ります。ここでは計算上調整されていますが、寒さなどと心筋梗塞の関連も指摘されています。防寒対策は健康のためにも大切です。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

Association between quantity and duration of snowfall and risk of myocardial infarction.

CMAJ. 2017 Feb 13.

http://www.cmaj.ca/content/189/6/E235

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。 [執筆者一覧]