2015.05.07 | ニュース

寒い日には血圧が上がる

中国で57,375人を対象に調査
from International journal of epidemiology
寒い日には血圧が上がるの写真
(C) contrastwerkstatt - Fotolia.com

西洋の多くの地域で、季節によって、また屋外の気温によって、集団平均の血圧が変わることが確かめられています。同じような傾向が中国にもあるかどうかを調べた研究で、「屋外の気温が低い日に集団平均の血圧が高く、高血圧症が多く、高血圧症患者のコントロールが悪くなる傾向がある」という結果が報告されました。

◆中国の地方部で調査

この研究は、2004年から2008年の間に研究に参加した、浙江省東南部沿岸の地方部に住む、30歳から79歳の参加者57,375人を対象としました。

対象者は毎日収縮期血圧拡張期血圧を記録されました。研究班は日々の気温と対象者の血圧、新たに診断された高血圧症の頻度との関連を調べました。また、高血圧症の中で、患者自身が訴えて医師に診断された高血圧症と、適切な血圧のコントロールの割合が気温と関連するかどうかを調べました。
 

◆1月は7月よりも19.2/7.7mmHg高い

参加者全員の平均の血圧は、収縮期血圧が135.9mmHg、拡張期血圧が80.5mmHgでした。屋外の気温は-2.9℃から33.7℃の間で変動していました。最も平均気温が高かった7月に比べて、最も平均気温が低かった1月には、平均して収縮期血圧が19.2mmHg、拡張期血圧が7.7mmHg高くなっていました。

気温が10℃低くなるごとに、

  • 収縮期血圧が6.9mmHg、拡張期血圧が2.9mmHg高くなる
  • 新たに診断される高血圧症が14.1%多くなる
  • すでに高血圧症と診断されている人の中で、血圧が適切にコントロールされている人の割合が13.0%少なくなる

という相関が見られました。

 

地域ごとの比較ではなく、同じ場所に住む同じ人の血圧が気温にともなって変化するという結果は、さまざまな場面に影響しそうです。研究班はこの関係を「特定の地域の住人全員を対象にした高血圧症の研究や、高血圧症の治療を行うときには考えに入れておくべきだ」と述べています。

この関係がなぜ生まれるかには多少解釈の余地がありそうですが、結果として寒い日に血圧が高くなる傾向があることは、血圧の高い方や、高血圧症の治療に関わっている方の参考になるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Season and outdoor temperature in relation to detection and control of hypertension in a large rural Chinesepopulation.

Int J Epidemiol. 2014 Dec

[PMID: 25135908]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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