2016.03.24 | ニュース

「少しずつ禁煙」は4週間でどれぐらい失敗するのか

697人の治療で検討
from Annals of internal medicine
「少しずつ禁煙」は4週間でどれぐらい失敗するのかの写真
(C)Perry - Fotolia.com

禁煙治療では、タバコの量を少しずつ減らす方法では失敗しやすいとされ、一度にやめる方法が通常勧められます。そのことを実際に確かめる研究が行われました。

◆禁煙は4週間続くか?6か月だとどうか?

イギリスのオックスフォード大学の研究班が、禁煙治療の二種類の方法で結果に違いがあるかを調べました。

697人が対象となり、少しずつ減らす方法の治療を受けるグループと、一度にやめる方法の治療を受けるグループに分けられました。どちらのグループでも、ニコチン補充などの治療が行われました。

どちらの方法でも、完全に禁煙と決めた日から4週間後と6か月後に、禁煙が続いているかどうかを研究者が確かめ、結果を比較されました。

 

◆少しずつやめた人が4週間続いたのは39.2%

次の結果が得られました。

4週時点で、徐々に禁煙する群の参加者の39.2%(95%信頼区間34.0%-44.4%)が禁煙状態にあり、急に禁煙する群では49.0%(信頼区間43.8%-54.2%)だった(相対リスク0.80、信頼区間0.66-0.93)。6か月時点で、徐々に禁煙する群の15.5%(信頼区間12.0%-19.7%)が禁煙状態にあり、対して急に禁煙する群では22.0%(信頼区間18.0%-26.6%)だった(相対リスク0.71、信頼区間0.46-0.91)。

禁煙が続いていた割合は、4週間後、6か月後のどちらでも、少しずつ減らすグループのほうが低くなりました

  • 少しずつ:4週間後39.2%、6か月後15.5%
  • 一度に:4週間後49.0%、6か月後22.0%

 

経験的に知られているとおり、少しずつ減らす方法のほうが失敗が多いという結果でした。

ただし、一度にやめるグループでも6か月後までに8割近くの人が失敗しています。喫煙は肺がん心筋梗塞など多くの病気につながりますが、禁煙は簡単ではありません。有効な禁煙治療が今後の研究から現れてくることに大きな期待がかかっています。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Gradual Versus Abrupt Smoking Cessation: A Randomized, Controlled Noninferiority Trial.

Ann Intern Med. 2016 Mar 15. [Epub ahead of print]

[PMID: 26975007]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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