脳出血で多い被殻出血の症状、治療、予後は?
この記事のポイント
2.被殻出血を起こしたらどんな治療法が行われる?治療法についての概略
3.回復はするの?後遺症と予後について
脳の中の被殻と呼ばれる部分は脳出血を起こしやすく、他の部位の出血に比べて最も頻度が高いと言われています。被殻出血を起こした時の症状、治療、予後について解説していきます。
◆被殻出血を起こすとどんな症状が出る?被殻出血が起こりやすい理由と症状について
被殻出血は脳出血の中で最も
脳出血により神経
被殻は運動の調節(コントロール)などに関与しています。そのため、出血により被殻のみ障害を受けると運動の拙劣さや自分の意志とは関係なく身体が動いてしまう
その他の症状としては、出血を起こした側の方向へ両方の眼球が無意識的に向いてしまう共同偏視、自分の思い通りに言葉を表出できない、相手の話を理解できないといった症状を示す
◆被殻出血を起こしたらどんな治療法が行われる?治療についての概略
治療方法は出血量や症状に応じて選択されます。出血量が多く30mlを超える場合、開頭血腫除去術という外科的治療が行われる場合があります。この治療法は、頭蓋骨の一部分を切り開き、
手術適応にならない範囲の出血量では内科的治療が選択されます。内科的治療では主に血圧管理と脳浮腫管理が中心となります。血圧が高いと再出血する危険があります。そのため、血圧を下げる血圧降下剤を使用し厳重な血圧管理が行われます。体内の水分量が増え続けることでも血圧は上昇してしまうので、水分の摂取した量と排泄した量(主に尿量)を管理することも重要となってきます。
また、脳出血を発症すると出血した周りにむくみを生じますので、この浮腫の改善を図る目的で脳浮腫管理が行われます。
後遺症を少しでも減らし、元の生活に戻れるようにサポートするのがリハビリテーションです。リハビリテーションは症状改善を目的に早期から内科的治療などと並行して行われます。
◆回復はするの?後遺症と予後について
被殻出血の症状は、その出血の範囲と量によって異なります。そのため、後遺症や回復の
被殻は、脳出血の中でも最も出血を起こしやすい部位です。被殻の近くには内包と呼ばれる運動神経や感覚神経の通り道があるため、通常、運動障害や感覚障害といった症状が現れることが多いです。症状や重症度は出血の範囲や量によって異なるため、出血量が多い場合は開頭血腫除去術という外科的な治療が選択される場合もあります。後遺症の軽減・回復を目指す為、早期からのリハビリテーションが推奨されています。
執筆者
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。