2016.01.29 | ニュース
肺がん手術を受けた後に早期回復したい!介護者向けの呼吸機能リハビリ教育の効果を検証
41人の肺葉切除手術患者を対象に検証
from Journal of physical therapy science
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肺がんの治療法のひとつとして、肺の一部分を切除する、肺葉切除手術があります。この 手術を行った患者に介護者向けの呼吸機能リハビリ教育を行うと、術後の肺機能、痛みに違いが見られるかが調べられました。
◆ 呼吸機能リハビリ教育の効果
この研究では、41人の肺葉切除手術患者が介護者向けの呼吸機能リハビリ教育を受けるグループ(22人)と通常の治療を受けるグループ(19人)に分かれました。そして、4週間後に肺機能と痛みの評価が行われました。
◆ 肺機能、痛みが改善
次の結果が得られました
呼吸機能(肺活量と1秒量)は実験グループの方がコントロールグループに比べて向上した。さらに、視覚的アナログスケールのスコアは実験グループの方がコントロールグループに比べて低かった。
肺葉切除手術を受けた患者が介護者向けの呼吸機能リハビリ教育を受けると、通常の治療を受ける人達より、呼吸機能、また、痛みの改善が見られました。
この研究で、肺がん患者への介護者向け呼吸機能リハビリ教育の可能性が示されました。これからの肺リハビリテーションにおいて、介護者だけではなく患者自身も呼吸機能リハビリプログラム教育を受ける意味があるのではないでしょうか。
執筆者
参考文献
Effects of pulmonary rehabilitation education for caregivers on pulmonary function and pain in patients with lung cancer following lung resection.
J Phys Ther Sci. 2015 Feb.
[PMID: 25729198]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。