2016.01.09 | ニュース
日本人の死因第10位、慢性閉塞性肺疾患(COPD)は音楽で改善するのか?
98人を分析
from Respiratory medicine

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、日本の死因10位に入る病気で、うつ症状を伴うことがあります。今回の研究では、COPDのうつ症状に対する音楽療法の効果を検証しました。
◆COPDに音楽療法は有効か?
音楽療法は、音楽を聞く、演奏する、歌うことで精神面や身体面への効果を期待する治療法のひとつです。 今回の研究は、COPD患者98人を、音楽療法と呼吸のリハビリテーションを行う群と呼吸のリハビリテーションのみを行う群に分け、効果を検証しました。
◆音楽療法でうつ症状を軽減
以下の結果が得られました。
音楽療法群では、うつ
症状 の改善について(最小2乗平均-0.2)、群間の統計的な差が認められる結果であった(p=0.007)。
音楽療法を行うと、COPD患者のうつ症状が改善するという結果でした。
COPDに対するリハビリテーションは、呼吸療法や運動療法が主に行われています。今回の研究結果を参考に、音楽療法も選択肢のひとつとして加えても良いかもしれません。
執筆者
参考文献
AIR: Advances in Respiration - Music therapy in the treatment of chronic pulmonary disease.
Respir Med. 2015 Dec.
[PMID: 26522499]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。