2015.11.19 | ニュース

タバコを吸っていると膝の靭帯を手術した後にどんな影響が?

アメリカの研究チームが13,358人を分析
from The American journal of sports medicine
タバコを吸っていると膝の靭帯を手術した後にどんな影響が? の写真
(C) Farina3000 - Fotolia.com

前十字靭帯損傷では靭帯を再建するために関節鏡視下手術を行うことがあります。今回の研究では、喫煙している人は関節鏡視下手術後にどのような病気(合併症)を発症しやすいか検証しました。

◆喫煙と前十字靭帯再建後の合併症との関連性を検証

手術後には体の動きがとれないことなどから血の塊(血栓)ができやすく、腕や足の血管に血栓が詰まる深部静脈血栓症や、血栓が肺の血管に詰まってしまう肺塞栓といった問題(合併症)が起こることがあります。肺塞栓と深部静脈血栓症を併せて、静脈血栓塞栓症と言います。また、喫煙により動脈硬化が進み、血管が狭くなることで、血管が詰まりやすくなることが知られています。

今回の研究は、前十字靭帯損傷後に関節鏡視下手術で治療した患者13,358人を対象に、喫煙の有無と合併症との関連性を検証しました。

 

◆喫煙をしている人は手術後の静脈血栓塞栓症を発症する確率が高い

以下の結果が得られました。

静脈血栓塞栓症の発生率は、マッチした対照群と比べて喫煙者で有意に高かった(0.5% vs 1.0%、オッズ比1.9、p=0.035)。

喫煙をしている人は、前十字靭帯の関節鏡視下手術後に、静脈血栓塞栓症を発症する危険性が高いという結果でした。

 

今回の研究のみでは、因果関係は言えませんが、もしかしたら生活習慣により血管に異常があると、手術後の状態にも影響するのかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Tobacco Use Is Associated With Increased Complications After Anterior Cruciate Ligament Reconstruction.

Am J Sports Med. 2015 Nov 2

[PMID: 26526974]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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