2015.08.29 | ニュース

慢性C型肝炎に対するインターフェロンで肝細胞がんを減らす

メタアナリシスにより検証
from International journal of cancer. Journal international du cancer
慢性C型肝炎に対するインターフェロンで肝細胞がんを減らす の写真
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C型肝硬変から肝細胞がんへの進行予防としてインターフェロン療法の有効性について、『科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン』に記載されています。その根拠のひとつとなる2010年の論文を紹介します。

◆慢性C型肝炎へのインターフェロン療法の効果を検証

今回の研究は、慢性C型肝炎から肝細胞がんへの進行予防に対するインターフェロン療法の効果について検証している9つの研究をまとめました。

 

◆インターフェロン療法により肝細胞がんへ進行する確率が1/2以下に

結果として以下のことを報告しました。

1コースのインターフェロン療法は、肝細胞がんへの進行を予防した(相対リスク0.45、95%信頼区間0.31-0.65)。この予防効果は、不反応者でも見られた(相対リスク0.48、95%信頼区間0.25-0.90)。

慢性C型肝炎の患者にインターフェロン療法を行うと、C型肝炎が改善した人でも改善しなかった人でも肝細胞がんに進行するリスクがおよそ1/2にまで減少する効果が見られました。

筆者らは、「もし持続的にウイルス学的応答が得られなくても、インターフェロンは慢性C型肝炎患者における肝細胞がんの発生を減らすために行われる価値があるかもしれない。」と結論付けています。

 

『科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン』では、これらの結果を踏まえて、インターフェロン療法を行うことが勧められています。

現在では、C型肝炎に効果的な新薬も登場していますので、そのような薬も含め、選択肢として考える必要があるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Meta-analysis: reduced incidence of hepatocellular carcinoma in patients not responding to interferon therapy of chronic hepatitis C.

Int J Cancer. 2010 Aug 15

[PMID: 19957327]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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