2016.02.11 | ニュース

C型肝炎、ウイルスがいなくなったら完治なのか?

文献の調査から
from Clinical infectious diseases : an official publication of the Infectious Diseases Society of America
C型肝炎、ウイルスがいなくなったら完治なのか?の写真
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C型肝炎の治療には最近もさまざまな新薬が作られ、原因となるウイルスを排除できる見込みが大きくなっています。一度ウイルスが見つからなくなったあと再発することはないのでしょうか。これまでの研究結果がまとめられました。

◆C型肝炎ウイルスは再発するか?

研究班は、過去の論文のうち関係するものを検索して集め、結果を統合しました。C型肝炎ウイルスに感染した人を対象に、治療後に検査でウイルスが見つからない状態になったあと、どの程度再発があったかを調べた研究が調査の対象となりました。

結果は対象者の特徴によって、「低リスク」、「高リスク」(注射薬物使用者など)、HIVにも同時に感染している人の3分類に分けて計算されました。

 

◆低リスクなら5年で1%

次の結果が得られました。

HCVの単独感染がある「低リスク」の患者(7,969人)についての43件の研究で、プールした再発率は追跡1,000人年あたり1.85件(95%信頼区間0.71-3.35、I2=73%)であり、これにより要約5年再発率は0.95%(95%信頼区間0.35%-1.69%)となった。

低リスクの人では、5年間に再発が1%程度起こると見られました。高リスクの人、HIVに感染している人ではさらに多く、理由としてC型肝炎ウイルスが再び新しく感染することが多いと見られました。

 

低リスクの人では絶対に再発がないとは言えないにしても、99%近くで少なくとも5年間同じ状態を維持できるという結果でした。

C型肝炎ウイルスの感染経路は輸血などのほか、血液製剤を介して感染が起こった例や、薬物乱用にともなって注射器を使いまわした人に起こる例もあります。治療薬が進歩した今、感染を広げないための対策が相対的に重要になっていると言えるのかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Risk of Late Relapse or Reinfection With Hepatitis C Virus After Achieving a Sustained Virological Response: A Systematic Review and Meta-analysis.

Clin Infect Dis. 2016 Jan 19. [Epub ahead of print]

[PMID: 26787172]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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