◆テノホビルのゲルを塗る群とプラセボ群にランダムに分類
今回の研究は、422人の女性を対象として、性交時にテノホビルを膣に塗る群とプラセボ薬を塗る群にランダムに振り分け、その後の単純ヘルペスウイルス2型への感染率に対する効果を検証しました。
◆テノホビルゲルを塗ると発生率が1/2に
調査の結果、以下のことを報告しました。
HSV-2感染率は、プラセボゲル群の222名の女性中、100人年あたり21例(95%信頼区間16.0-27.2)であったのと比較して、テノホビルのゲル群の202名の女性中、100人年あたり10.2例(95%信頼区間6.8-14.7)であった(感染率比0.49、95%信頼区間0.30-0.77、p=0.003)。
テノホビルを塗ることで、単純ヘルペスウイルス2型感染の感染率が2分の1以下になりました。
筆者らは、「[...]テノホビルのゲルを塗ることで、女性のHSV-2への感染が減少した。」 と結論しています。
単純ヘルペスウイルス2型の感染によって、激しい痛みが現れ、排尿が困難になることもあります。その予防策として有効な治療法が確立されれば、性感染症の流行に歯止めをかけれるかもしれません。
執筆者
Tenofovir Gel for the Prevention of Herpes Simplex Virus Type 2 Infection.
N Engl J Med. 2015 Aug 6
[PMID: 26244306]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。