2017.03.25 | ニュース

27歳女性の左腕にできた「痛くて熱いポツポツ」、原因はウイルス

アメリカから症例報告
from The New England journal of medicine
27歳女性の左腕にできた「痛くて熱いポツポツ」、原因はウイルスの写真
(C) vadimguzhva - iStock

皮膚の病気を診断するには症状が大きな手がかりになります。見た目の変化だけでなく、ほかの症状をともなう病気もあります。アメリカの27歳女性が典型的な症状と検査結果から診断された例が報告されました。

アメリカの研究班が、単純疱疹(たんじゅんほうしん)と診断され治療された女性の例と、典型的な症状の写真を、医学誌『New England Journal of Medicine』に報告しました。

この女性は以前に性器ヘルペスの経験がありました。

左腕に痛み焼けるような感覚が現れたことで救急部を受診しました。

左腕に(膿を含んだニキビのようなもの)があり、膿疱は1か所に数個が集まって互いにくっつき合っていました。膿疱の周りの皮膚は紅斑(赤み)がありました。膿疱に触れると痛みがありました。

 

担当医は膿疱を破って中身を取り出し顕微鏡で観察しました(ツァンク試験)。顕微鏡で見えた細胞の特徴から、ヒトヘルペスウイルスの感染が疑われました。

ウイルスのDNAを大量にコピーする検査(PCR法)により、単純ヘルペスウイルス2型が感染していたことが確かめられました。すなわち単純ヘルペスウイルス2型による単純疱疹だったことが確かめられました。

抗ヘルペスウイルス薬のバラシクロビルを使った治療により、症状は完全になくなりました

 

単純疱疹の典型的な症状が現れた人の例を紹介しました。「参照文献」のリンク先では、この女性の症状と、顕微鏡に写った特徴的な細胞の写真が見られます。

単純疱疹単純ヘルペスウイルス1型または2型の感染によって起こります。「ヘルペス」と聞くと性器ヘルペスのイメージがあるかもしれませんが、以下のように性器以外の場所にも単純疱疹はできます。

紹介した女性のように、再発を繰り返すことも特徴です。

単純疱疹と似た病気に帯状疱疹(たいじょうほうしん)があります。違いはありますが、どちらも感染対策が必要なこと、どちらも病院に行かなければ治療薬が使えないことから、自分で見分けようとするよりも、単純疱疹かもしれないと思った時点で早めに医師に相談したほうがいいでしょう。

単純疱疹を放置すると、痛みが続くだけでなく、人にうつす恐れがあります。市販薬では治せません。似た症状があって心配になったときは、まず皮膚科で相談してください。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Grouped Pustules on an Erythematous Base

N Engl J Med. 2017 Mar 9.

[PMID: 28273013] http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1609042

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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