2015.08.24 | ニュース
喫煙者では脳梗塞とくも膜下出血が多い
メタ分析により検証
from BMJ (Clinical research ed.)

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喫煙は脳梗塞・くも膜下出血と関連し、『脳卒中治療ガイドライン2015』では、喫煙者には禁煙が強く勧められることが記載されています。今回はその根拠のひとつとなる、1989年に『BMJ』に掲載された論文を紹介します。
◆喫煙と脳卒中の関連を検証
脳卒中は、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血の3つを含む病気の総称です。今回の研究は過去の32件の研究結果から、喫煙による脳卒中
◆喫煙により脳梗塞1.9倍、脳出血0.7倍、くも膜下出血2.9倍
以下のことを報告しました。
脳卒中全体に対する相対リスクは1.5倍(95%信頼区間1.4-1.6)であった。
サブタイプごとに相対リスクに考慮すべき違いが認められ、脳梗塞では1.9、脳出血は0.7、くも膜下出血では2.9であった。
脳卒中のなかでも、喫煙は脳梗塞、くも膜下出血のリスクを大きくするが、脳出血に対しては逆に小さくするという結果でした。脳卒中全体としては喫煙により多くなっていました。
また、年齢層によっても異なり、55歳未満に限ると喫煙によって脳卒中のリスクが2.9倍になると計算されました。
筆者らは、「このメタ分析は、紙巻タバコ喫煙者のなかで脳卒中リスクの増加があることの強い根拠を提供する。」と述べています。
喫煙により全体として脳卒中が増えるというこの結果などを参照しつつ、『脳卒中治療
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※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。