2015.05.15 | ニュース

1日1杯ソフトドリンクを水やコーヒーに変えると、糖尿病リスク14~25%減少

約10年間にわたり成人、約2.5万人を追跡調査
from Diabetologia
1日1杯ソフトドリンクを水やコーヒーに変えると、糖尿病リスク14~25%減少の写真
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糖尿病のうち2型糖尿病は食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が原因で起きると言われており、血糖値が高くならないように日頃からの生活習慣に気をつけることが大切です。 今回、イギリスの研究チームが、飲料と2型糖尿病の発症の関係を調べ、1日に1杯ソフトドリンクなどの代わりに水や紅茶、コーヒーを飲むと、発症率が14〜25%減少していたことを報告しました。

◆約10年間にわたり成人約2.5万人を追跡調査

参加時に糖尿病発症していない英国の成人25,639人を対象に7日間の食事の記録から飲料摂取を評価し、糖尿病の発症との関係を分析しました。

 

◆1日1杯、甘味飲料を水やコーヒーに変えると糖尿病リスク14~25%減少

結果は以下の通りになりました。

10.8年間の追跡調査のうちに、847人が2型糖尿病と診断された。

ソフトドリンク(1日1杯飲むごとにHR 1.21 (95%信頼区間1.05 から 1.39)、甘味乳製飲料(1日1杯飲むごとにHR 1.22 (1.05 から 1.43)、人工甘味飲料(1日1杯飲むごとにHR 1.21 (95% CI 1.11 から 1.33)に正の相関があった[...]。

1日に1杯、ソフトドリンクまたは甘味乳製飲料の代わりに水もしくは無糖の紅茶/コーヒーを摂取すると発症リスクが14〜25%減少した。

ソフトドリンクと甘味乳製飲料、人工甘味飲料は2型糖尿病の発症リスクと関連しており、砂糖を入れた紅茶およびコーヒー、フルーツジュースは関連していませんでした。

また、甘味飲料の摂取量が多いほど糖尿病の発症リスクが高くなる傾向にありました。

研究チームは「糖尿病を予防するために加糖甘味飲料の代わりに水や無糖の紅茶/コーヒーが適しているようだ」と考察しています。

 

1日1杯の飲み物を変えることで糖尿病の発症リスクを抑えることが出来るのであれば、非常に興味深い研究だと思います。

みなさんこの研究結果をどのようにお考えになりますか?

執筆者

佐々木 康治

参考文献

Prospective associations and population impact of sweet beverage intake and type 2 diabetes, and effects of substitutions with alternative beverages.

Diabetologia. 2015 May 6.

[PMID: 25944371]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。