2015.08.29 | ニュース

糖尿病には炭水化物は少ない方がよいか?多い方がよいか?

2型糖尿病を対象としてランダム化比較試験により検証
from The American journal of clinical nutrition
糖尿病には炭水化物は少ない方がよいか?多い方がよいか? の写真
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2型糖尿病患者に対する低炭水化物食の有効性や安全性はいまだ検証段階です。今回の研究では、低炭水化物食と高炭水化物食を比較して、血液検査値への効果が調べられました。

◆低炭水化物の食事の有効性を検証

今回の研究は、2型糖尿病がある115名の肥満成人を、低炭水化物の食事療法を行う群(LC群)と、エネルギーは同じで高炭水化物の食事療法を行う群(HC群)にランダムに振り分けました。

低炭水化物の食事療法は、摂取カロリーの内訳が炭水化物14%、たんぱく質28%、脂肪58%(飽和脂肪酸10%未満)としました。

一方、高炭水化物の食事療法は、炭水化物53%、たんぱく質17%、脂肪30%(飽和脂肪酸10%未満)としました。

 

◆低炭水化物の食事療法を行うと血糖値などの血液検査値が改善

食事療法によって次の結果が得られました。

HC群と比較してLC群では、[...]、中性脂肪(LC食事:-0.4mmol/l(95%信頼区間-0.5から-0.2mmol/l)、HC食事:-0.01mmol/l(95%信頼区間-0.2から0.2mmol/l)、p=0.001)をより大きく減少し、HDLコレステロール(LC食事:0.1mmol/l(95%信頼区間0.1から0.2mmol/l)、HC食事:0.06mmol/l(95%信頼区間-0.01から0.1mmol/l)、p=0.002)はより大きく増大した。

低炭水化物の食事療法は、高炭水化物の食事療法よりも中性脂肪やHDLコレステロールの数値を改善しました。

また、両方の群で体重、血圧、ヘモグロビンA1cなどが改善しました。

 

低炭水化物を主とした食事療法、高炭水化物を主とした食事療法のどちらも、血糖に関する数値には効果がある一方で、低炭水化物を主とした、相対的に脂肪の多い食事療法の方が中性脂肪やHDLコレステロール値を改善するという結果でした。

栄養のバランスから考えると、炭水化物を減らすことが必ずしも良いことかどうかは議論の余地がありますが、中性脂肪やHDLコレステロールの値が改善したことはひとつの結果として念頭に置いておいてもよさそうです。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Comparison of low- and high-carbohydrate diets for type 2 diabetes management: a randomized trial.

Am J Clin Nutr. 2015 Jul 29

[PMID: 26224300]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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