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常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離の基礎知識

常位胎盤早期剥離とは?

  • 正常位置に付着していた胎盤が、妊娠中や分娩前に子宮の壁から剥がれてしまった状態
    • 胎盤が剥がれることにより、胎児へ血液が届かず十分な酸素と栄養が届かなくなるため、場合によっては胎児が死亡することがある
    • 大量出血することがあり、母親も死亡することがある
  • 常位胎盤早期剥離の原因となる主なリスク
    • 妊婦高血圧症候群、慢性高血圧
    • 前期破水、感染
    • 前に早期剥離を起こしたことがある
    • 切迫早産
    • 喫煙
    • 腹部への衝撃
    • 双子、三つ子などの多胎妊娠
    • 高齢妊娠
    • 子宮筋腫合併
  • 全分娩の0.5~1.3%の頻度で生じると言われている
    • 重症例は全分娩の0.1%
    • 妊娠32週以降で起こることが多い
  • どの程度剥がれてしまったのかで、症状や胎児への影響の大きさが変わる

症状

  • 症状が軽い場合
    • 性器からの少量の長引く出血
    • 軽い腹痛
    • お腹の張り
  • 症状が重い場合
    • 激しい腹痛
    • 大量の出血
      ・出血が激しい場合はDIC出血性ショックが起こることがあり、このような場合は母体も胎児も命に危険な状況になる

検査・診断

  • 腹部超音波検査
    • 胎盤がどの程度剥がれているのかを確認する
    • 前置胎盤がないのかを確認する
  • 内診:性器出血があるか、またその程度を調べる
  • 胎児心拍数モニター(NST):胎児の心拍数に異常がないかを調べる
  • 血液検査:出血しやすい状態になっているか確認する

治療

  • なるべく早く分娩を行う
    • 緊急の帝王切開を行う場合も多い
  • 分娩をしても子宮からの出血が止まらないような場合は、子宮を取る場合もある
  • DIC出血性ショックなど重篤な状態であれば、同時にそれらの治療も速やかに行う
  • 重症例では1〜2%が母体死亡、30~50%が胎児死亡となるため、緊急性が高く素早く対応する必要がある




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