ふぁんこーにしょうこうぐん

ファンコーニ症候群

腎臓の異常により糖やリン酸、アミノ酸、重炭酸(HCO3)などが尿中に漏れ、様々な症状を起こす病気

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2人の医師がチェック 59回の改訂 最終更新: 2016.08.12

ファンコーニ症候群の基礎知識

ファンコーニ症候群について

  • 腎臓の近位尿細管腎臓の組織の一部で、血液が濾過されて尿になる間に通る細い管のこと。ここで老廃物の交換の一部が行われるで糖やリン酸、アミノ酸タンパク質を構成する、より小さな物質。20種類のアミノ酸が鎖状につながることで、さまざまなタンパク質が作られている、重炭酸(HCO3)、カリウムなどの様々な物質の再吸収が障害され、尿中に漏れる
  • その結果、代謝性アシドーシス腎臓の障害や体中の酸素化が不足していることなどによって、血液が酸性に傾くこと電解質異常、脱水、発達障害、くる病など様々な症状を引き起こす
  • 原因は様々で、先天性生まれつき、または生まれた時から起きていること。「後天性(後天的)」の対義語後天性生まれてから起こること。「先天性(先天的)」の対義語の両方が存在し、発症症状や病気が発生する、または発生し始めること時期も乳児期から成人までと多様である
  • 先天性ファンコーニ症候群の原因
  • 後天性ファンコーニ症候群の原因
    • 多発性骨髄腫シェーグレン症候群アミロイドーシス、腎移植など
    • 重金属:カドミウム(イタイイタイ病)、水銀、鉛など
    • 薬剤:抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある(シスプラチン、イホスファミド)、抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない(アミノグリコシド)

ファンコーニ症候群の症状

  • 小ども
    • 発育不全:身長が通常に比べて低い
    • 発達遅滞:知的発達の遅れ
    • 低リン酸性くる病:四肢の骨が曲がりながら成長して、下肢はX脚O脚になる
    • 乳幼児では多尿による脱水を起こす:元気がない、ぐったりする、発熱する
  • 成人
    • 骨軟化症:骨が痛い、骨折しやすくなる
    • 筋力低下:手足の力が入りにくくなる

ファンコーニ症候群の検査・診断

  • 血液検査:以下の有無を判断する
  • 尿検査:以下の有無を判断する
    • 糖尿、アミノ酸タンパク質を構成する、より小さな物質。20種類のアミノ酸が鎖状につながることで、さまざまなタンパク質が作られている尿(タンパク尿尿中にタンパク質が多く含まれること。病気による影響の場合と、正常な反応の場合がある)、リン酸尿

ファンコーニ症候群の治療法

  • 原因に対する治療と対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別されるが中心となる
  • 原因によってその後の経過は異なるが、薬剤が原因の場合、薬剤を中止することで改善することが多い
  • 対症療法では、尿中に漏れて欠乏する物質を補充する
    • 代謝性アシドーシス腎臓の障害や体中の酸素化が不足していることなどによって、血液が酸性に傾くこと(血液が酸性に傾いていく状態):重炭酸ナトリウムを補充
    • 低カリウム血症:カリウムを補充
    • くる病骨軟化症ビタミンD脂溶性ビタミンの一種で、カルシウムやリンの量を体内で適切に調整する働きを持つ。外部から摂取する他に、紫外線を浴びることで体内でも合成される、リン酸を補充

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