がらくとーすけっしょう
ガラクトース血症
先天的にガラクトースの代謝に異常があり、ガラクトースを変化させられず体内に貯まり、さまざまな症状を引き起こす、炭水化物代謝異常症の一つ
2人の医師がチェック 22回の改訂 最終更新: 2019.01.28

ガラクトース血症の基礎知識

POINT ガラクトース血症とは

先天的にガラクトースの代謝に異常があり、ガラクトースが身体の中にたまりさまざまな症状が現れる病気です。適切な治療をしなければ、死に至ることもあります。ガラクトース血症は1型から3型まであり、1型が重症です。ガラクトース血症は新生児のスクリーニング検査で調べられるので、発見され次第詳しい検査や治療が行われます。食事療法が主な治療法になり、ガラクトースを含まない食品を選ぶことが大切です。ちなみにガラクトースの多い食品はトマトやスイカ、柿などです。ガラクトース血症は小児科や新生児科などで治療が行われます。

ガラクトース血症について

  • 先天的にガラクトースの代謝に異常があり、ガラクトースを変化させられず体内に貯まり、さまざまな症状を引き起こす、炭水化物代謝異常症の一つ
    • ガラクトースは糖を構成する乳糖の成分として、母乳やミルクや乳製品等に含まれる
  • 欠損している酵素の種類により1型、2型、3型の3種類に分類され、それぞれに特有の症状が見られる
  • 日本での頻度は少ない
    • 1型は92万人に1人
    • 2型は100万人に1人
    • 3型は5〜7万人に1人 とされている
  • 適切な治療を行わないと75%が死亡する

ガラクトース血症の症状

  • 典型的な症状
    • 1型
      • 新生児期からの哺乳力低下、体重減少、下痢、嘔吐、肝腫大黄疸 など
      • 肝硬変発症し、感染症が致死的となる場合がある
      • 白内障合併しやすい
    • 2型
    • 3型
      • ほとんどの場合自覚症状はない

ガラクトース血症の検査・診断

  • 主な検査
    • 国内では、新生児マススクリーニングで検出される疾患の一つである
    • 酵素の欠損を検出する

ガラクトース血症の治療法

  • 食事療法が主な治療法
    • 乳糖やガラクトースを含まない食品を選ぶ
      • ガラクトースはトマト、スイカ、柿、いんげん、みそ、醤油などの食材に多い
    • 乳糖やガラクトースの摂取制限と共にウリジンを内服する
  • 治療を中断すると症状が再発するため、生涯続けなければいけない

ガラクトース血症が含まれる病気

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