そけいへるにあ
鼠径ヘルニア(総論)
腹部の臓器(主に腸)が、太ももの付け根の内側から、皮膚のすぐ裏側まで出てきた状態。飛び出し方により分類される
5人の医師がチェック 98回の改訂 最終更新: 2017.12.06

鼠径ヘルニア(総論)の基礎知識

鼠径ヘルニア(総論)について

  • 腹部の臓器(主に腸)が、太ももの付け根の内側から、皮膚のすぐ裏側まで出てきた状態
    • 腰骨から股の部分にかけて存在する鼠径靭帯という靭帯より上部で起こる場合を鼠径ヘルニアと呼ぶ
    • 鼠径靭帯より下側から皮膚の下にお腹の中の臓器が出る場合は大腿ヘルニアと呼ぶ
  • 鼠径ヘルニア外鼠径ヘルニア内鼠径ヘルニアに分類される(詳細はそれぞれの疾患を参照)
  • いずれの場合も基本的には手術治療を行う
    • 特に飛び出してきた腸が元の状態に戻らない上に、飛び出した部位が赤くなったり痛くなったりした場合は緊急の手術を行うことになる
    • そのままにしておくと飛び出した腸が壊死してしまう

鼠径ヘルニア(総論)の経過と病院探しのポイント

鼠径ヘルニア(総論)が心配な方

鼠径部ヘルニアでは鼠径部(股の部分)の皮膚の裏側にでっぱりが出たり消えたりしますが、腸閉塞を引き起こして緊急手術が必要となることもある病気です。

どのような状況かによって受診する医療機関が変わってきます。足の付根が膨らんできて、その膨らみを改善させたいという場合は外科系のクリニックが良いでしょうし、その中でも時間が経過して痛みが強くなっている場合(嵌頓ヘルニア)は手術を前提で、外科のある総合病院で受診することをお勧めします。

鼠径部ヘルニアの診断は、多くのものは診察のみ(またはそれに加えて腹部エコー)で行えます。手術を前提により詳しく調べる場合には、腹部CTや腹部MRIの検査を行います。国内の総合病院であればほとんどのところにエコーやCTの設備がありますので、診断のために特別な病院を選択しなければならない、ということはありません。

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鼠径ヘルニア(総論)でお困りの方

鼠径部ヘルニアの根本治療としては、まずは徒手整復といって、出っ張ったヘルニアの部分を医師が慎重に内側に押し戻すことで行います。それで改善すれば良いのですが、どうやっても改善しない場合(症状が軽度であればそれでも様子を見ることもあります)、あるいは長時間ヘルニアの状態が続いていて嵌頓ヘルニアになっている場合には、緊急手術を行います。

鼠径部ヘルニアの手術は外科手術の中では一般的なものの一つですので、外科のある病院であれば基本的に対応可能です。ただし平日の日中であれば良いのですが、土日祝日や夜間は院内に残っているスタッフが少ないため、緊急で手術を行える病院と、そうでない病院があります。ある程度の規模の病院や、外科手術の手術件数が多い病院の方が、時間外の緊急手術により迅速に対応できるところが多い傾向にあります。

手術を行う場合には、大きく分けて二通りの手段があります。開腹手術(お腹に傷を開けて行う手術)と腹腔鏡下手術(お腹に小さな傷を複数開けて内視鏡で行う手術)です。腹腔鏡下手術の方が傷口が小さくて済むために術後の回復が早い、傷口が目立ちにくいというメリットがある一方で、外科医にとっては開腹手術の方が病気の部位に直接手を触れながらなので手術が正確に行いやすいというメリットがあります。病院によってどちらの手術を主体で行っているかが異なるため、受けられる治療が変わってきます。

鼠径部ヘルニアを定期的に起こしていて、それ以上の発症を予防したい場合にも手術が行われます。こちらの場合、焦って受けなければならない緊急手術ではないので、外来に通院して医師と相談の上で、安心して手術を任せられる医師を選ぶことも重要な選択基準の一つです。

すべての手術に共通して言えることですが、ある程度の年間件数がある病院の方が術者が慣れていて望ましいと言えます。何件以上ならば良いと言うことは難しいのですが、地域の病院で比較して手術件数が少なすぎないことは、病院を探す上で参考になる基準の一つです。

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