とうげんびょう
糖原病
グリコーゲンを分解してエネルギーにする酵素が、生まれつきに作られなくなってしまっていることによる病気
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最終更新: 2019.01.09
糖原病の基礎知識
POINT 糖原病とは
グリコーゲンを分解する酵素が生まれつき少ない病気です。糖原病は遺伝(常染色体劣性遺伝)によって起こることが多いです。グリコーゲンが代謝されずに、肝臓や筋肉に溜まっていくことによって障害が起こり、グリコーゲンの分解ができないために低血糖になることもあります。糖原病が疑われる人には血液検査や遺伝子検査、病理検査(肝臓や筋肉の一部を取り出して顕微鏡でみる検査)が行なわれます。根本的な治療はなく食事の工夫や機能が低下した臓器の移植(肝臓や心臓)が検討されます。
糖原病について
- グリコーゲンの代謝(分解してエネルギーにすること)を行う酵素が、遺伝子の異常により生まれつき作られなくなってしまっていることによる病気
- 常染色体劣性遺伝が多い
- エネルギーの源であるグリコーゲン(糖原)が代謝されず、肝臓や筋肉に溜まることで障害が起こる
- 10種前後の病型があるが、蓄積する組織によって分類される
- 肝臓:肝型
- 筋:筋型
- 肝臓と筋:肝筋型
- 心筋:心筋型
- 病型によって、新生児期から発症する場合と成人になってから発症する場合がある
- 日本では肝型糖原病の頻度が多く、患者数は約1200人と推定されている
糖原病の症状
糖原病の検査・診断
- 血液検査
- 酵素活性や肝機能、血糖値などを検査
- 遺伝子検査
- 画像検査
- 腹部CTや超音波検査で肝臓の状態を検査
- 必要に応じて肝臓や筋肉の生検を行う
糖原病の治療法
- 治療は病型によって変わる
- 肝型
- 食事を調整する(乳糖、ショ糖、果糖を制限する)
- 重症の場合には肝移植を検討する
- 筋型
- 根本的な治療法はなく、対症療法が主体
- 激しい運動を避ける
- 糖質よりもタンパク質を多く含む食事に調整する
- 心筋型
- 重症の場合は心臓移植を検討する
- 肝型
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