ぶいでぃーてぃーしょうこうぐん(がんせいひろう)
VDT症候群(眼精疲労)
コンピューターディスプレイなどで長時間作業することにより、眼精疲労やドライアイ、抑うつなどが起こった状態
6人の医師がチェック 88回の改訂 最終更新: 2018.04.10

VDT症候群(眼精疲労)の基礎知識

POINT VDT症候群(眼精疲労)とは

VDT症候群とはパソコンなどのディスプレイを使った長時間作業により、眼の疲れや痛み、かすみといった症状や、肩が凝る、首や腕が痛む、だるい、イライラする、不安感がつのる、抑うつ状態になるなどの多彩な症状が出る病気です。現代社会においては、労働衛生上で重要とされています。診断は問診と、必要に応じて他の病気を除外するための検査で行います。治療には眼に潤いを与える点眼薬や、体や眼の緊張をほぐす飲み薬などが用いられることがあります。また、適度な休憩をとること、ときどき体を動かすこと、眼や腰などの負担が少ない作業環境を整えること、ブルーライトをカットすること、度数の合っているメガネやコンタクトレンズを用いること、など予防が非常に重要です。VDT症候群が心配な方や治療したい方は、各企業の産業医、眼科、一般内科などで相談してください。

VDT症候群(眼精疲労)について

  • ディスプレイで長時間作業することにより眼精疲労(疲れ目)やドライアイなどが起こった状態
    • ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル(visual display terminal)症候群を略してVDT症候群と呼ぶ
    • コンピューターディスプレイだけでなく、スマートフォンや携帯ゲームなどの過剰な使用も原因になる
    • IT産業の発達に伴い、近年社会問題となっている病気である
      ・IT眼症、テクノストレス眼症などとも呼ばれる

VDT症候群(眼精疲労)の症状

  • 主な症状
    • 目の症状
      眼精疲労(目の疲れ)、目の重さ
      ドライアイ(目が乾く)
      ・目の痛み
      近視、ものがぼやけて見える
      ・眩しさを感じる
      ・白目の充血
    • 目以外の症状
      ・肩こり
      ・腕の痛み
      ・頭痛
      ・腰痛
      ・手指のしびれ(頚肩腕症候群
    • その他
      ・吐き気
      ・イライラ感
      ・不安感
      抑うつ状態 など
  • 全ての症状が揃うことはまれであり、状況と部分的な症状から診断される

VDT症候群(眼精疲労)の検査・診断

  • これといった検査があるわけではなく、症状が出てきた状況から診断される
  • 他の病気も疑われる時には、眼科の検査や採血検査、画像検査などが行われる場合もある

VDT症候群(眼精疲労)の治療法

  • 職場環境や日常生活の習慣の改善を行う
    • ディスプレイの距離や高さを調節する
    • ブルーライトをカットする
    • こまめな休憩を取る
    • ときどき体を動かして緊張をほぐす
    • 度が合っているメガネやコンタクトレンズを用いる
    • 長時間のゲームやスマートフォン操作を行わない   など
  • ドライアイ結膜炎などを起こしている場合は点眼薬を用いた治療を行う
  • 体や眼の緊張をほぐす飲み薬を使用する場合もある
    • エペリゾン(ミオナール®など)、エチゾラム(デパス®など)などが処方されることがある

VDT症候群(眼精疲労)に関連する治療薬

ATP(アデノシン三リン酸)製剤

  • ATP(アデノシン三リン酸)を含み、むくみ・眼精疲労・胃炎などの改善やめまいやめまいに伴う耳鳴りなどを改善する薬
    • ATPは体内で必要なエネルギー供給物質で血管拡張作用などもあらわす
    • ATPは脳血管などの血流増加や内耳微小血管の拡張、胃の運動改善など様々な作用をあらわす
    • 本剤はATPを主な成分とする製剤で多くの疾患・症状などに使われる
  • 剤形に散剤、錠剤、注射剤があり用途や症状などによって選択される
ATP(アデノシン三リン酸)製剤についてもっと詳しく

VDT症候群(眼精疲労)の経過と病院探しのポイント

VDT症候群(眼精疲労)でお困りの方

VDT症候群は、パソコンやスマートフォンの使いすぎで全身に生じる様々な症状を総称する用語です。眼の症状から頭痛、肩こりなど様々ですが、パソコンの使いすぎではないかと言われて心当たりがあるような方での発症が多いです。医療機関を受診したとしてもVDT症候群かどうかを判定する検査があるわけではなく、ご本人からの問診を元に診断を確定させることになります。

VDT症候群を疑った場合には、眼の症状が強ければ眼科、そうでなければ一般内科クリニックの受診がお勧めです。勤務先に産業医がいる場合には、まずそちらでの相談が良いでしょう。眼の症状については、パソコンディスプレイの設定の変更でブルーライト(眼への障害性の高い光)の割合を減らすことができます。設定の変更ではなく、画面の前にブルーライトを遮蔽するシートを装着するという手もあります。

本来的にはパソコン、スマートフォンの使用時間を減らすことが解決策ではあるのですが、仕事内容によってはどうしても難しいことがあるのではないかと思います。そのような場合には、画面を顔から離す、ディスプレイの設定を変更する、こまめな休憩を取るといった対応で負担を減らすような環境調整が治療となります。

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