ちょうえんびぶりおかんせんしょう
腸炎ビブリオ感染症
主に海にいる細菌であるビブリオ菌の一種による食中毒
3人の医師がチェック 37回の改訂 最終更新: 2017.12.06

腸炎ビブリオ感染症の基礎知識

POINT 腸炎ビブリオ感染症とは

腸炎ビブリオはビブリオ菌による感染症です。夏に多い食中毒で、魚介類から感染することが多いです。主な症状は発熱・腹痛・下痢・嘔吐などです。検査は便の培養検査を行いビブリオ菌がいるかどうかを確認します。感染してから12時間ほどで発症することが多いため、生の魚介類を食べてから12時間後に腹痛や下痢が起こったら腸炎ビブリオを考えなくてはなりません。感染を予防するためには、食材を加熱することは有効です。 治療は必ずしも行う必要はありません。軽症であれば無治療のまま経過を見ることになります。脱水や衰弱が怠るほどの重症な場合は、抗菌薬(ニューキノロン系抗菌薬やホスホマイシンなど)を用いて治療を行います。下痢止めは使わないことがほとんどです。腸炎ビブリオを疑う場合は、内科・消化器内科・感染症内科を受診して下さい。

腸炎ビブリオ感染症について

  • 主に海にいる細菌であるビブリオ菌の一種による食中毒
    • 魚介類の刺身、寿司から感染する
    • 夏に多い
  • ビブリオは熱に弱いので、食材の十分な加熱で予防できる

腸炎ビブリオ感染症の症状

  • 発熱と激しい腹痛、下痢を起こす
  • 吐き気や嘔吐を伴うこともある
  • 症状は、原因となる食べ物を口に入れてから、およそ半日くらいで発症する
    • 高齢者では血圧の低下や不整脈を伴うことがあり、重症化しやすい

腸炎ビブリオ感染症の検査・診断

  • 主に経過と診察から診断される
    • 便を培養し、顕微鏡で確認することで、ビブリオ菌によるものであることを特定できる

腸炎ビブリオ感染症の治療法

  • 特別な治療をせずに、数日程度で治ることが多い
    • 症状が重い場合や高齢者などの場合は抗菌薬が使用される
      ・ニューキノロン系抗菌薬やホスホマイシンを3日間使用する
  • 菌の排出が低下するため、基本的に下痢止めは使用しない

腸炎ビブリオ感染症の経過と病院探しのポイント

腸炎ビブリオ感染症が心配な方

腸炎ビブリオ感染症は、主に生魚が原因となり、夏に多くなる食中毒の一つです。海産魚介類の多くからビブリオ菌が検出されますが、十分に火を通して食している分には感染することはありません。

生魚などを摂取した後、12時間前後の潜伏期間を置いて嘔吐や下痢、強い腹痛といった症状が出現した場合には腸炎ビブリオ感染症の可能性があります。そのような場合は、近くの内科、もしくは消化器内科を受診するのが良いでしょう。何時間前にどのようなものを食べたのか、また、同じものを食べた方に同様の症状があるかどうかが診断の上で重要な情報となりますので、まとめて医師に伝えられると診療がスムーズに進みます。

腸炎ビブリオ感染症は、元々持病もなく若い方であれば自然に治る感染症です。感染初期であれば抗生物質(抗菌薬)の効果も期待できますが、重症でなければ使われないこともあります。あまりに下痢がひどく、また吐き気で水分が摂取できない場合などは、入院の上で点滴治療を行います。脱水で具合が余計に悪くなることを防ぐためです。

ご高齢の方や、もともと心臓、肺などの持病がある方で動き回れないほど具合の悪い方は、かかりつけの病院で判断を仰ぐか、入院の可能性も考慮した上でそのような設備のある総合病院の内科を受診されるのも良いかもしれません。免疫力が十分にあれば、治療を行っても行わなくても、一週間未満の経過で良くなることが多い病気です。

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