かんせんせいかくまくえん(かくまくかんせんしょう)
感染性角膜炎(角膜感染症)
角膜(眼の一番外側の膜)に細菌やウイルスなどが感染することで、眼が炎症を起こしている状態
6人の医師がチェック 27回の改訂 最終更新: 2017.08.29

感染性角膜炎(角膜感染症)の基礎知識

POINT 感染性角膜炎(角膜感染症)とは

黒目の表面に傷がつき、傷に細菌やヘルペスウイルス、アメーバの一種、カビの仲間などがくっつき、感染を起こした状態です。眼の痛みや涙があふれる、眼が赤い、かすんで見えにくい、などの症状がおこります。若い人やお年寄りに多い病気です。若い人で感染性角膜炎を起こす人の多くが、コンタクトレンズを使っている人、特に使い方を守らずに使っている人です。治療は点眼薬で行います。原因によって使うべき薬が違います。跡を残さずにきれいに治る人もいますが、黒目に濁ったところが残り、視力が戻らない人もいます。正しい治療を行わなければ、失明してしまうこともある、重い感染症です。眼科や感染症内科を受診してしっかりと治療を受けてください。

感染性角膜炎(角膜感染症)について

  • 角膜(眼の一番外側の膜)に細菌ウイルスが感染することで、眼が炎症を起こしている状態
  • 主な原因
    • 汚い手で目をこする
    • 結膜炎角膜炎発症している人との、浴室やプール、目薬の共有
    • コンタクトレンズを適切に使用しない
      • 長時間の着用する
      • 使用期限を守らない
      • 清潔な状態で使用しない
  • 原因となる病原体によって分類される

感染性角膜炎(角膜感染症)の症状

  • 典型的な症状
    • 目やに
    • 目のかゆみ
    • 目のかすみ
    • 目の違和感
    • 目の痛み
    • 目の充血
    • 視力低下
  • 特徴的な症状
    • 重症になると、目を開ける事が困難になる
  • まれではあるが起こりうる症状
    • 失明

感染性角膜炎(角膜感染症)の検査・診断

  • 基本的には問診と眼の診察で診断される
  • 確定診断に必要な検査
    • 角膜から病原菌を特定すること
      • 原因微生物の培養検査
      • 原因微生物の遺伝子検査

感染性角膜炎(角膜感染症)の治療法

  • 主な治療法
    • 原因となっている菌に対し、有効な薬剤が使用される
    • 炎症が強い場合は炎暑を取る薬を点眼する 
  • 効果的な予防方法や再発予防
    • 入浴やプールの前後に目の消毒を行う
    • 手や目を清潔にする
    • コンタクトレンズを適切な方法で使用する

感染性角膜炎(角膜感染症)の経過と病院探しのポイント

感染性角膜炎(角膜感染症)が心配な方

感染性角膜炎では、目の充血や違和感、視力の低下といった症状が出現します。コンタクトレンズを不適切に使用していたり、加齢や免疫力の低下する病気にかかったりしていることで発症しやすくなることが知られています。細菌やウイルスなどの病原体感染が原因の病気ですが、同様の症状が出る目の病気は沢山ありますので、症状のみから診断するのは困難です。

ご自身の症状が感染性角膜炎でないかと心配になった時には、まずはお近くの眼科クリニックの受診をお勧めします。目の診察に加えて、目の表面から病原体が検出されるかどうかを確認して診断することとなります。

感染性角膜炎(角膜感染症)に関連する診療科の病院・クリニックを探す

感染性角膜炎(角膜感染症)でお困りの方

感染性角膜炎は目の感染が原因の病気ですので、治療は抗生物質の目薬や目の軟膏、飲み薬になります。基本的には診断がつき次第その場で治療が開始され、治療のパターンも決まる病気ですので、どこでどのような治療を受けるか迷う余地はあまりないでしょう。

感染性角膜炎は、しっかりと治療をしないと視力の低下が残ってしまう病気です。治ったと思って自己判断で治療を中断したりすることなく、継続的に眼科へ通院してきちんと治すことをぜひ心がけてください。

感染性角膜炎(角膜感染症)に関連する診療科の病院・クリニックを探す

感染性角膜炎(角膜感染症)が含まれる病気

感染性角膜炎(角膜感染症)のタグ

からだ

感染性角膜炎(角膜感染症)に関わるからだの部位