線維筋痛症で障害年金はもらえる?難病指定とは?
線維筋痛症は残念ながら難病指定されていません。ただし、特定の基準を満たせば、障害年金や障害者支援サービスを受けられる可能性があります。
1. 難病指定とは?
厚生労働省は原因が十分にわかっておらず治療法が確立されていない疾患を指定難病(難病)と分類しています。難病で一定の重症度を超える場合に医療費の助成を受けることができます。残念ながら、線維筋痛症は難病に指定されていません。しかし、基準を満たせば、次に述べる障害年金や障害者支援サービスを受けられる可能性があります。
2. 障害年金とは?
障害年金とは、病気やケガで働くことができなくなった場合に金銭的な援助を受けることができる制度です。線維筋痛症でも受給できる場合があります。老齢年金は通常65歳以上から受給が始まりますが、障害年金は65歳未満からでも受け取ることができます。障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があり、支給の条件などが少し違います。
大まかには以下の基準を満たす時に障害年金を受給できます。
- 国民年金または厚生年金に加入している間に、障害の原因となった病気やケガについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた
- 国民年金、厚生年金、共済年金に加入し保険料を納付している
- 障害年金の障害等級が受給の要件を満たす
例外などの規定がいくつかありますので、正確には日本年金機構の説明をご覧ください。
申請は年金事務所窓口で行います。申請を検討されている方は、障害年金の受給の要件を満たしているかを含め、年金事務所窓口で一度相談してみることをお勧めします。
3. 障害者手帳とは?
障害者手帳と呼ばれるものには、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などがあります。日本には障害者を支援する制度があり、障害者手帳を取得することで障害者支援サービスを利用することができます。障害者支援サービスの例として以下のものがあります。
- 医療費助成
- 公共料金の割引サービス(JR、タクシー、美術館など)
- 所得税、住民税の軽減
- 就職の際、障害者雇用を受けることができる
線維筋痛症では身体障害者手帳を取得できる可能性があります。身体障害者手帳は四肢、視覚、聴覚などに障害がある場合に対象となります。
また、精神障害者保健福祉手帳は「その他の精神疾患」としてストレス関連障害などを対象に含みます。線維筋痛症のような症状が出ている場合でも、ストレス関連障害などの診断のもとで基準を満たせば対象となります。
身体障害者手帳の取得にあたっては申請書、指定医による診断書、その他の必要書類を揃えて居住地の市町村の担当窓口へ提出・申請を行います。これらの書類を参考に身体障害者手帳の対象かどうか審査されるしくみになっています。
障害者手帳の取得を検討されている方は、市町村の窓口で相談してみてください。