せんいきんつうしょう
線維筋痛症
慢性的な全身の痛みが起こる病気。痛みを伝える神経が敏感になることで起こると考えられているが、詳しいメカニズムは分かっていない。
7人の医師がチェック 157回の改訂 最終更新: 2022.03.15

線維筋痛症とは?

線維筋痛症は全身の痛みが持続する病気です。眠れない、気分が落ち込む、疲れがとれない、といった症状が一緒にあらわれることもあります。痛みを感じる原因は神経回路の異常と考えられていますが、十分に分かっていません。

1. 線維筋痛症の人は何人ぐらいいる?

2004年に厚生労働省が行った調査では日本人の約1.7%が線維筋痛症であると推定されています。線維筋痛症は40-50代の女性に多いです。命に関わることは多くありませんが、痛みやだるさなどから生活の質が著しく低下します。

参考文献
・「関節リウマチの先端治療に関する研究」平成16年度研究報告書(主任研究者 西岡久寿樹)、本邦線維筋痛症の臨床疫学像の解明に関する研究

2. 線維筋痛症の症状は?

線維筋痛症の主な症状は全身の痛みです。体がしびれる、眠れない、口が渇くなどの症状があらわれることもあります。ただし、全身の痛みが出る病気は他にもあり、線維筋痛症と診断する時は他の病気を除外することが大事です。

詳しくは「体中が痛いのは線維筋痛症?全身の痛みを起こす病気の例と特徴」で説明します。

3. 線維筋痛症の原因は?

線維筋痛症の原因には諸説あり、研究者の間でも意見は統一されていません。原因に関わっているかもしれないものとして、外傷、ストレス、感染症、タバコなどが統計的に線維筋痛症を伴いやすいと報告されています。

詳しくは「線維筋痛症の原因は?」で説明します。

4. 線維筋痛症に効く薬はある?

線維筋痛症の治療には飲み薬による治療(薬物療法)と運動療法や鍼などの治療(非薬物療法)があります。薬物療法としては抗うつ薬や抗けいれん薬が、漢方薬が用いられます。

詳しくは「線維筋痛症に効く薬はある?漢方は効く?」で説明します。