だっすいしょう
脱水症
体の中の水分が減少している状態。電解質(ナトリウムやカリウムなどのミネラル)の濃度の異常も伴うことが多い
13人の医師がチェック 100回の改訂 最終更新: 2018.03.01

脱水症の基礎知識

POINT 脱水症とは

人間の体は重さにして約60%を水分が占めています。この水分が正常よりも足りなくなっている状態が脱水症です。正常では脱水傾向になれば喉が乾いて水を飲みますし、腎臓が体内の水分量をコントロールしてくれるなどの調節機能が働いて、重大な脱水症状は起こらないようになっています。しかし、高齢者や子供など喉の渇きを感じにくいあるいは訴えられない場合や、喉が乾いても自力で水を飲めない場合などで脱水症はしばしば起こります。また、ホルモンバランスなどの問題で、体の水分調節機能に異常があって脱水症になるような場合もあります。もともと健康な方でも、感染症にかかった場合やスポーツ時などでは脱水症になることもあります。 脱水症の症状としては、喉の渇き、尿が減る、吐き気がする、ぼんやりする、めまいがする、ふらつく、皮膚がカサカサする、などが一般的です。高度の脱水になると全身の臓器にダメージが出て亡くなるケースもあります。 脱水症の診断は生活背景の聴取や身体診察などから総合的に行います。採血検査で脱水症が疑われる場合もあります。治療は水分補給を行います。口から飲んで正常に吸収できる場合には点滴は不要です。脱水症が心配な方や治療したい方は一般内科や救急科を受診してください。

脱水症について

  • 体の中の水分が減少している状態
    • 電解質(ナトリウムやカリウムなどのミネラル)の濃度の異常も伴っていることが多い
    • 血液がどろどろして、静脈血栓症を作り肺塞栓症の原因になったりする
  • 脱水が重度になると全身の臓器にダメージが加わり(多臓器不全)、重症化することもある
    • 乳幼児や高齢者では、重症の割に自覚症状が軽いことがあるので特に注意が必要
  • 以下のようなことが原因で起こる
    • 水分喪失量の増加:嘔吐、下痢、過剰な汗、やけど、高熱など
    • 水分摂取量の減少

脱水症の症状

  • のどの渇き
    • のどの渇きが症状として出ず、気がついたら脱水になっている場合もある
  • 尿の減少
  • 肌や口の中などの乾燥
  • その他、脱水が進むと起こる症状
    • 脈拍が速くなる
    • 立ちくらみ(起立性低血圧
    • 頭痛
    • 吐き気
    • 筋肉のけいれん
  • 重症な場合は意識障害や多臓器不全(腎機能の低下など)、重症の低血圧が起こる

脱水症の検査・診断

  • 診察で汗の出具合、口の中やわきの乾きを見る
  • 血液検査、尿検査で以下のような点を調べる
    • 腎機能の低下
    • 血液濃縮の程度
      など
  • 超音波検査で血管の太さを見て体の中の水分量をチェックする

脱水症の治療法

  • 水分を摂る
    • 時に電解質を含んだ水分(スポーツドリンクなど)を飲む
  • 症状が重い場合には輸液を使う
    • 輸液により水分の補給と電解質のバランスを整える
  • 小児の胃腸炎などに伴う脱水症の際には「経口補水療法」が推奨されている
    • 水分、塩分、糖分の配合バランスを調整した飲料を口から飲ませることで、脱水状態からの回復や予防を狙う
    • 体調が悪い時に最初から大量に飲むと吐いてしまうので、最初は欲しがっても少量のみ飲料を与える(ペットボトルキャップ 1杯程度でも良い)
    • 数分間隔をあけて嘔吐がないことを確認したら、また少量水分を与える。これを繰り返し、少しずつ1回量を増やしていく
    • 水分摂取しても1時間以上嘔吐がなければ、固形物を少しずつ摂取していっても良い

脱水症の経過と病院探しのポイント

脱水症が心配な方

脱水症では、尿の量や回数が減るところに始まり、重症化すると意識がもうろうとしたり、吐き気が出現したりします。ただ単に脱水症になるというわけではなく、感染症や熱中症など何らかの別の病気や原因がありますので、そちらの原因を調べることが重要です。

脱水症の診断そのものは、内科のクリニックや病院で行います。診察と問診だけで半分以上は診断がつきます。血液検査や尿検査も参考になりますが、逆に言えば診察や問診なしで検査だけを行っても診断をつけることはできませんし、レントゲンやCT、エコーなどの画像検査も多少の参考にはなりますが、やはりそれだけで脱水症を診断することはできません。

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脱水症でお困りの方

脱水症の治療は、不足している水分をしっかりと摂取することです。水やスポーツドリンクなどを飲むことができればそれが最も適切な治療になりますし、口から飲めない方の場合には点滴で必要な量の水分をとるようにします。脱水症の原因となった何らかの病気(発熱の原因となるような肺炎尿路感染症熱中症など)が何かしらあるはずですので、脱水症の治療と同時に、そちらの病気の治療も同時に行う必要があります。

治っても定期的にまた脱水になって入退院を繰り返すといったことは、高齢者でたまに見られることです。認知症が原因で水分摂取量が減ってしまう場合もありますし、夜間に尿意を我慢できないために夜の水分摂取を意識的に我慢しがちな方もいます。ご自身がのどが渇いている(水分が足りない)という自覚がないまま脱水になる方がいれば、自覚がありながらも脱水になってしまう方もいます。ご高齢の方の場合には原因が多岐に渡りますので、かかりつけの医師と相談して、そのような脱水症を予防するためにできることがないかをご家族を交えて考えることが有用です。

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