ちょうけっかく
腸結核
結核菌が腸に感染し、潰瘍ができる病気。結核の患者さんが、痰を飲み込むことで結核菌が腸へたどり着いて起こる。
5人の医師がチェック 83回の改訂 最終更新: 2017.12.06

腸結核の基礎知識

POINT 腸結核とは

腸結核は結核菌が腸管で感染を起こした病気です。肺などで感染を起こした結核菌が血流に乗って腸に至った場合と結核菌を飲み込んで腸に至って感染を起こした場合が考えられます。感染はお腹の右下あたりの盲腸・回腸・上行結腸で起こりやすいことが分かっています。主な症状は腹痛・便秘・下痢・発熱などで、重症になると腸穿孔や腸閉塞を起こします。 細菌検査や血液検査、内視鏡検査を行って診断します。抗結核薬を飲んで治療します。腸結核が心配な人や治療したい人は、消化器内科や感染症内科を受診して下さい。

腸結核について

  • 結核菌が腸に感染し、潰瘍ができたり腸が狭くなる病気
  • 感染が起こるには以下の経路が考えられる
    • 結核菌を含んだ痰を飲み込んで腸が感染を起こす
    • 血管内に結核菌が入り込み、血流に乗った結核菌が腸にたどり着いて感染を起こす
    • 腸管に隣接した臓器に感染した結核菌が、腸に浸潤して感染を起こす
  • 肺に結核感染した人の約1%程度に起こると考えられている
  • 免疫力が低下した高齢者に多く発症する
  • 病変の場所によって以下に分類される
    • 一次性:腸のみに結核による病変がある
    • 二次性:他の部位にも結核による病変がある(特に肺)
  • 病変の場所としては、盲腸、回腸、上行結腸に多い

腸結核の症状

  • 主な症状
    • 腹痛
    • 便秘、下痢
    • 発熱
    • 体重減少
  • その他の症状
    • 腸閉塞:腸が狭くなったときに起こることがある
    • 穿孔潰瘍がひどくなると腸に穴があくことがある

腸結核の検査・診断

  • 血液検査:結核への感染を調べる
    • 抗原特異的インターフェロン-γ遊離検査(IGRA):T−SPOT、QFT
    • 赤沈
  • 画像検査:腸の状態を調べる
    • 大腸カメラ下部消化管内視鏡検査):腸に炎症が起きていないか調べる
    • 下部消化管造影検査:腸の状態を調べる
  • 細菌検査
    • 喀痰抗酸菌培養
    • 便抗酸菌培養

腸結核の治療法

  • まずは抗結核薬を使って結核に対する治療を行う
    • 結核薬のイソニアジド・リファンピシン・ピラジナミド・ストレプトマイシン・エタンブトールから多剤を同時に使う
  • 薬物療法は長期になるが、継続して行うことが重要
  • 腸閉塞や腸穿孔合併した場合には、手術が必要となる場合がある


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