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大腸ポリポーシス
ポリープが大腸全体に多数存在する状態。大腸以外の消化管や全身の臓器にも異常を伴うことが多い
4人の医師がチェック 117回の改訂 最終更新: 2017.08.04

大腸ポリポーシスの基礎知識

POINT 大腸ポリポーシスとは

大腸ポリポーシスは大腸に多数のポリープができる状態です。様々な病気が原因となってポリープができます。大腸以外の臓器にも病変が起こることがあるため、大腸以外の検査を行うことがあります。主な症状は下痢・血便・腹痛などになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査や内視鏡検査を行って診断します。治療では手術を行うことが基本になります。しかし、大腸がんになる危険性が高くないと判断した場合は手術を行わずに定期的に大腸カメラを行いながら様子を見ることになります。大腸ポリポーシスが心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

大腸ポリポーシスについて

  • 大腸全体に多数のポリープが発生する病気
    • 大腸以外にも、他の消化管(胃や十二指腸)や他の全身の臓器(眼、骨など)にも異常を起こすことが多い
  • 分類
    • 腫瘍
    • 非腫瘍性
      • 過誤腫性(ポイツ・イェガース症候群、若年性ポリポーシス)
      • 炎症性(炎症性ポリポーシス、良性リンパ濾胞性ポリポーシス)
      • 過形成性ポリポーシス
      • クロンカイト・カナダ症候群
  • 腫瘍性、非腫瘍性ともに進行すると大腸がん発症に至るものが多い

大腸ポリポーシスの症状

  • 主な症状
    • 血便
    • 下痢
    • 腹痛   など
  • ポリポーシスの種類にもよるが、胃・十二指腸・小腸・胃・軟部組織・眼など大腸以外の全身の臓器にポリープなどの合併症発症する可能性がある

大腸ポリポーシスの検査・診断

  • 大腸カメラ下部消化管内視鏡検査
    • 大腸のポリープの数や大きさを調べる
    • 胃カメラ上部消化管内視鏡検査)も行い胃や十二指腸にポリープがないかも確認することが望ましい
  • 遺伝子検査を行って遺伝子に異常がないか調べる
  • 眼や骨にも異常が起きてないか眼底検査なども行うことがある

大腸ポリポーシスの治療法

  • 手術
    • 家族性大腸腺腫症の場合、放置すると大腸がんが必発であるため、その時点でがんがなくても大腸切除術が行われる
      • 20代前半までに大腸切除術を行う
  • 身内にポリポーシスの患者がいれば、定期的に大腸の検査を受けることが重要
  • がん化の可能性が高くないと考えられる場合には、大腸カメラを用いて大腸の中を定期的に観察するだけで済むこともある

大腸ポリポーシスが含まれる病気

大腸ポリポーシスのタグ

大腸ポリポーシスに関わるからだの部位