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家族性腺腫性ポリポーシス
大腸全体に多数のポリープが発生する病気で多くが遺伝性。治療しないとほぼ100%でがんになってしまう
3人の医師がチェック 24回の改訂 最終更新: 2018.08.22

家族性腺腫性ポリポーシスの基礎知識

POINT 家族性腺腫性ポリポーシスとは

家族性腺腫性ポリポーシスはAPC遺伝子(腫瘍抑制遺伝子)の変異によって、大腸に多数のポリープが発生する病気のことで、治療をしないとほぼ確実に大腸がんを発病することが知られています。無症状のこともありますが、下血や血便、腹痛などがみられることもあります。 大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)や血液検査、遺伝子検査などが診断のために行なわれます。大腸がんを発病する前に予防的に大腸切除を起こすことが望ましいと考えられており、大腸を取り除き小腸と肛門をつなぎ合わせる手術が行なわれます。家族性腺腫性ポリポーシスの可能性があると言われたら人は消化器内科や消化器外科を受診してください。

家族性腺腫性ポリポーシスについて

  • 大腸全体に多数のポリープが発生する病気
    • がんの発生を抑えるAPC遺伝子という遺伝子に異常があり発生することが分かっている
    • 多くが遺伝性(約70%)であるが、遺伝と関係なく遺伝子の異常が起こる(約30%)こともある
  • 常染色体優性遺伝の形式をとる
  • 大腸に起こることが多いが胃や十二指腸など、消化管に全体に発生することがある
  • 大腸ポリポーシスに加えて、骨の腫瘍(骨腫)、軟部組織の腫瘍(デスモイド)、甲状腺がんなどを合併することもある
  • 放置するとほぼ必ず大腸がんになることが知られている
    • 大腸がん全体の約1%程度が家族性腺腫性ポリポーシスによって起こると言われている
    • 10歳代の大腸がん発症例もある
    • 40歳で約50%、60歳ではほぼ全例で大腸がんがみられる
  • 小児慢性特定疾患に指定されており、申請を行えば症状の進行具合によって医療費の補助を受けることができる

家族性腺腫性ポリポーシスの症状

  • 病気が進行するまで無症状のことも多い
  • 主な症状
    • 血便下血
    • 下痢
    • 腹痛   など

家族性腺腫性ポリポーシスの検査・診断

  • 大腸カメラ下部消化管内視鏡検査):肛門からカメラを入れて腸内の様子をみる
    • 家族性腺腫性ポリポーシスでは100個以上のポリープが見られる
  • 遺伝子検査:APC遺伝子の異常を調べる

家族性腺腫性ポリポーシスの治療法

  • がんになる前に、予防的に大腸切除術を行うことが望ましい
  • 親が発病した場合、子どもは定期的に大腸カメラなどの検査を行うことが必要
  • 一般的には、
    • 10代で大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)でポリープの状態を定期的な観察を始める
    • 20代前半で大腸を切除する
      ・手術:大腸を全て切除(結腸全摘除術)して小腸(回腸)と直腸をつなぎ合わせる(回腸直腸吻合術)

家族性腺腫性ポリポーシスのタグ

家族性腺腫性ポリポーシスに関わるからだの部位

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