口内炎の症状:アフタ性口内炎、カタル性口内炎、ヘルペス性口内炎、カンジダ性口内炎の違いなど
「食事の時に鋭い痛みが走り、鏡で口の中を見たら白くて丸い凹みができていた」という経験をした人は少なくないと思います。これは、口内炎の中でも一番多いアフタ口内炎と呼ばれるものです。健康な人にもよくできます。口内炎にはほかにも種類があって、それぞれで
1. アフタ性口内炎の症状
アフタとは、口の中の粘膜にできる、円形から楕円形で境界がはっきりとしている白色の
多くは5mm以下の大きさで、痛みを伴うことが特徴的です。もっと大きな病変は「
口内炎には他に、カタル性口内炎、ヘルペス性口内炎などがあるので、区別を強調して「アフタ性口内炎」と呼びます。
アフタ性口内炎ができる場所
アフタ性口内炎は口の中のあらゆる場所にできます。特にできやすいのは次の場所です。
【アフタ性口内炎のできやすい場所】
- 舌
- 唇の裏
- 歯茎(歯ぐき)
- 頬の内側の粘膜
アフタ性口内炎が舌にできた場合は「舌炎」、歯茎にできた場合は「歯肉炎」とも呼ばれます。上あごやのどの近く(
アフタ性口内炎の特徴
通常一度に1個から3個のアフタが発生します。年に数回できることが多いですが、まれに短期間に何回も再発して、ほとんどいつもアフタができているような人もいます。そのため、再発性アフタ性口内炎と呼ばれることもあります。アフタ性口内炎は子どもにできやすく、成長するにつれ、できる頻度は少なくなっていきます。30歳を過ぎると落ち着くことが多いです。
2. カタル性口内炎の症状
カタル性口内炎の見た目の特徴は、口の中の粘膜が
カタル性口内炎ができやすい場所
カタル性口内炎は、口の中でも特に上あごの部分にあたる口蓋(こうがい)、左右の頬の内側、唇の裏や舌にできます。アフタ性口内炎に比べて、痛みが強くないのが特徴的です。他の特徴として、次のものがあります。
【カタル性口内炎の特徴】
- 唾液の粘り気が強くなる
- 口臭が強くなる
- 口の中が熱くて焼けているような感じになる
上記の症状に当てはまれば、カタル性口内炎の可能性が高いので自然
3. 口唇ヘルペス(ヘルペス性口内炎)の症状について
口唇ヘルペスは単純ヘルペス
初めての感染か再感染かで、水ぶくれなどの病変ができる部位や症状が少し異なります。
初めての感染の場合
初めての感染では特に症状がなく、自分で気づかないことが多いと考えられています。症状が出る場合は、口の中の粘膜や歯茎(歯ぐき)、舌に小さな水ぶくれなどができるため、「ヘルペス性口内炎」または「ヘルペス性歯肉口内炎」と呼ばれます。痛いので食べたり飲んだりできなくなることがありますし、小さい子ども(1-6歳くらい)の場合は高熱が出て、脱水になってしまうこともあります。
1回感染すると、単純ヘルペスウイルス1型は口の近くの神経に潜むようになります。
再感染の場合
過去に感染した人では、身体が弱ったときやストレスを受けたときなど、身体の抵抗力が衰えたときに、体内に潜んでいた単純ヘルペスウイルスが活性化して再感染を起こします。
感染が成立すると、粘膜ではなく、唇やその周辺の皮膚に小さな赤い水ぶくれができます。「口唇ヘルペス」と呼ばれる状態です。水ぶくれは痛みやかゆみを伴います。初めての感染のときとは違って、発熱などの全身に現れる症状はめったにありません。
口唇ヘルペスでは水ぶくれができる前に前兆があります。水ぶくれができる半日前から1日前に、口や唇の周辺にチクチクとした痛みやヒリヒリ、ムズムズした感覚があらわれます。
水ぶくれは数日程度でかさぶたになります。かさぶたは自然にはがれて治り、1週間から2週間程度で治ります。痕が残ることはほとんどありません。
4. カンジダ性口内炎(口腔カンジダ症)
カンジダという
偽膜性タイプでは、舌や口腔内に白いコケ状のものが広がっているように見えます。この白いコケはぬぐうと取れるのが特徴です。
萎縮性タイプではコケのようなものは見えません。舌が赤っぽくなって、ひりひりと痛みが生じたり、味覚に障害が出たりします。
カンジダはありふれた微生物で、健康な人には基本的には感染しません。カンジダ性口内炎の原因として