かかんきしょうこうぐん

過換気症候群

不安や興奮などによって起こる、いわゆる過呼吸のこと

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17人の医師がチェック 106回の改訂 最終更新: 2017.06.15

過換気症候群の基礎知識

過換気症候群について

  • 不安や興奮などによって起こる、いわゆる過呼吸のこと
  • 病気のメカニズム
    • 主に精神的な問題により、呼吸のリズムが速くなってしまう
    • 呼吸が荒くなると体内のバランスが崩れて苦しさを感じてしまうので、て余計に息を吸い込もうとするという悪循環になる
    • 心配事や不安の自覚がなくても生じることがある
    • 呼吸のし過ぎによって、体内の二酸化炭素の量が低下し過ぎてしまうことが、しびれなどの原因となる
  • 主な原因
    • パニック障害
    • 不安や心配
    • ストレス
    • まれではあるが、精神的な問題ではなく、ほかの病気が原因で過換気症候群を起こすケースもある
  • 女性に多い
    • 若年者に特に多い

過換気症候群の症状

  • 主な症状
    • 呼吸困難感
    • 動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
    • 強い不安:このまま死んでしまうのではないか、などのような不安を感じる人もいる
    • めまい
    • 手足の先のしびれや、手の指のつっぱり
  • 重症の場合は、失神脳への血流が一時的に足りなくなることによって、意識を失うことや全身のけいれんが起こることもある

過換気症候群の検査・診断

  • 診断そのものは、呼吸回数や呼吸の浅さ、興奮状態などから総合的につけられる
  • 問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すこと
    • 問診で自覚症状や、症状を起こしたきっかけについて確認する
    • 過去に似た症状を起こしたことがないかを確認する
  • 行われる場合がある検査
    • 血液検査:動脈から採血し、血液中の酸素や二酸化炭素の圧力を調べる
    • 必要に応じて胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われる心電図心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査などの検査を行い、心臓や肺の病気がないかを調べることもある

過換気症候群の治療法

  • 過換気の発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多いが起きているとき
    • 気分を落ち着かせて症状が落ち着くのを待つ
    • 腹式呼吸をしたり、ゆっくりと話すなどして呼吸を落ち着ける
  • 以前は袋を口にあてたまま呼吸を行わせる方法(ペーパーバッグ法)が推奨されていたが、現在ではあまり勧められない
    • 低酸素状態に陥る可能性があるため
  • 主な治療
    • 不安になる原因を調べて、不安の解消方法を指導する
    • 薬物療法
      抗不安薬向精神薬の一種で、睡眠薬としても使われる。バルビツール酸系、ベンゾジゼピン系、非ベンゾジゼピン系などがある
      ・抗うつ薬 など
    • 呼吸方法の指導:早い呼吸ではなく、ゆっくりとした呼吸を心がける
    • 「発作症状が起きることがあるが、時間が経てば改善する。重症化することはない」ということが納得できるよう対話をする

過換気症候群の経過と病院探しのポイント

過換気症候群でお困りの方

過換気症候群では、息苦しさや手足のしびれ、指のつっぱり、めまいといった症状が出現します。パニック障害が原因でなることもありますが、肺塞栓症などの身体の病気が原因で生じるものも中にはあります。

呼吸が浅く早くなって、手足がしびれたり動かしにくくなったりしたらまずは過換気症候群を考えます。過換気症候群は病気の名前というよりも、「過換気(過呼吸)状態になっていること」という状態を指す用語ですから、過換気状態にあることそのものはご自身や周囲の方で判断がつくかと思います。

過換気症候群を何度も繰り返している方の場合には、周囲の方が対処法を理解しておくことが有用です。パニック障害が原因で過換気症候群が起こることは多いのですが、パニック障害による過換気症候群が命に関わったり重症化して入院が必要になったりすることは基本的にありません。
過換気症候群に陥っているときは、まず本人が安心できるような環境を整えることが大切です。横になったり座ったりできるようにする、ゆっくりとした深い呼吸ができるような声掛けを適宜行う、焦らせたり何かを迫ったりすることなく、時間をかけて一つずつ対応していけば良いことを伝える、といったことがあります。

何度も過換気症候群を繰り返している方では、パニック障害のある可能性を検討する必要があります。その場合は精神科のクリニックで診療を受けるのが良いでしょう。パニック障害はよくある一般的な疾患なので、精神科のクリニックであればどこでも対応が可能です。

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