パラソルか日焼け止めか?炎天下のテキサスで3時間半過ごした結果

紫外線が気になる季節です。日焼けを防ぐためにビーチパラソルと日焼け止めの効果を比べた研究の結果を紹介します。
テキサス・ルイスビル湖畔でパラソルと日焼け止めを比較
アメリカの研究班が、ビーチパラソルと日焼け止め剤(サンスクリーン)の効果を比較し、結果を皮膚科専門誌『JAMA Dermatology』に報告しました。
この研究は、日焼けで肌が赤くなりやすいタイプ(フィッツパトリックスキンタイプI、II、IIIのいずれか)の参加者81人を対象としています。
2014年8月13日から15日の晴れた日に、テキサス州のルイスビル湖の浜辺で3時間半過ごし、パラソルか日焼け止めのどちらかを使うことによる効果が試されました。
比較のため参加者はランダムに2グループに分けられました。一方はビーチパラソルだけを使うグループ、もう一方はSPF100の日焼け止めだけを使うグループとされました。
日光を浴びて22時間後から24時間後に、皮膚の状態を評価されました。
日焼け止めのほうが赤みが出にくい
次の結果が得られました。
傘の群のうち1か所以上に
紅斑 が現れた参加者は41人中32人(78%)であり、対して日焼け止め群では40人中10人(25%)だった(P<0.001)。
全身のうち1か所以上に赤みが出た人は、パラソルのグループでは78%、日焼け止めのグループでは25%でした。どちらのグループでも完全には日焼けを予防できていませんでした。
日焼け対策には日焼け止め?
強力な日焼け止めを使ったほうがパラソルよりも赤みが出にくかったという結果を紹介しました。
実際にはどちらか一方ではなくいろいろな方法を組み合わせて日焼け対策をすることになります。どちらのグループでも赤みが出る人がゼロにはならなかったという点も大切です。日焼け止めをうまく使うことで、赤みが出やすい人も効果的に対策ができます。
執筆者
Sun Protection by Beach Umbrella vs Sunscreen With a High Sun Protection Factor: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Dermatol. 2017 Mar 1.
[PMID: 28114650]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。