2015.06.25 | ニュース

皮膚がんの自己早期発見を目指して、悪性黒色腫患者に自己検査の訓練プログラムの試み

対面、教本、タブレットで自己検査を促進
from JAMA dermatology
皮膚がんの自己早期発見を目指して、悪性黒色腫患者に自己検査の訓練プログラムの試みの写真
(C) phanuwatnandee - Fotolia.com

皮膚がんの一種の悪性黒色腫は死亡につながりやすく、早期発見が重要と考えられています。ここで紹介する研究では、患者自身が発見できるようにする狙いで、悪性黒色腫を見た目の特徴に注目して観察する、自己検査の訓練によい方法を探っています。3種類の訓練方法を試したところ、方法による違いは見られませんでしたが、いずれも自己検査を促す結果が得られました。

◆比較的軽症の悪性黒色腫が見つかった494人が対象

研究班は、次の対象者に自己検査訓練のプログラムを試しました。

評価対象の集団はステージ0からIIBの悪性黒色腫がある494人の患者で、対象者は悪性黒色腫登録の電子医療記録および新聞大手地方紙の広告から選ばれた皮膚チェックパートナーを割り当てられた。

ステージ0からIIBの間という、比較的軽症の悪性黒色腫が見つかった人494人が、自己検査パートナーとともに訓練の対象になりました。訓練方法は、対面、家に持って帰れる教本、タブレット端末で見られる教材の3種類で、従来のケアを受けた対照群と比較されました。

 

◆より多く自己検査を行うように

3種類の訓練から次の結果が得られました。

どの部位についても、3種類の介入条件の間で、皮膚自己検査の結果に有意差は見られなかった。3種類の介入条件とも、対照に比べて4か月、12か月の結果は有意に高かった(すべてP<0.05)。

研究期間に皮膚を観察した回数と場所の数から計算されるスコアが、どの方法でも訓練を受けた人で、対照群に比べて高くなっていました

 

見方を教えてもらった人は自分でよく見るようになったという結果が得られました。この効果が早期発見・早期治療に、さらには生存率などの改善に結びつくかどうかは長期的な研究によらなければわかりませんが、もし効果が出れば、多くの人が訓練を受けることになるかもしれません。すぐには成果が見えなくても注目していきたい試みです。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Comparison of Efficacy of Differing Partner-Assisted Skin Examination Interventions for Melanoma Patients: A Randomized Clinical Trial.

JAMA Dermatol. 2015 Jun 7 [Epub ahead of print]

 

[PMID: 26049533]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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