2015.10.11 | ニュース

免疫チェックポイント阻害薬の比較、進行したメラノーマにキイトルーダ®がヤーボイ®より有効

834人の第3相ランダム化試験
from The New England journal of medicine
免疫チェックポイント阻害薬の比較、進行したメラノーマにキイトルーダ®がヤーボイ®より有効の写真
(C) geografika - Fotolia.com

免疫チェックポイント阻害薬という種類の薬が、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の治療に使われます。そのうち既存薬のイピリムマブと比較して、新たにペムブロリズマブの効果を調べる研究が行われました。

進行した悪性黒色腫がある患者834人が対象となりました。対象者はランダムに、2週ごとにペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ®)を使うグループ、3週ごとにペムブロリズマブを使うグループ、3週ごとにイピリムマブ(商品名ヤーボイ®)を使うグループに分けられ、治療を受けました。

 

次の結果が得られました。

12か月生存率の推定値は2週ごとのペムブロリズマブ群で74.1%、3週ごとのペムブロリズマブ群で68.4%、イピリムマブ群で58.2%(死亡のハザード比が2週ごとのペムブロリズマブについて0.63、95%信頼区間0.47-0.83、P=0.0005、3週ごとのペムブロリズマブについて0.69、95%信頼区間0.52-0.90、P=0.0036)だった。

重症度がグレード3から5の治療関連有害事象はペムブロリズマブ群のほうがイピリムマブ群(19.9%)よりも低かった(13.3%と10.1%)。

治療開始から12か月での生存率が、2週ごとにペムブロリズマブを使ったグループで74%と、イピリムマブを使ったグループでの58%よりも高くなりました重要な副作用はペムブロリズマブのほうがイピリムマブよりも少なくなりました

 

ペムブロリズマブはアメリカではすでに悪性黒色腫肺がんの一部について承認されています(2015年10月時点)。日本で承認されている免疫チェックポイント阻害薬にはイピリムマブのほかニボルマブ(商品名オプジーボ®)もあり、悪性黒色腫を含め、ほかの種類のがんにも使える可能性が最近検討されています。

 

pembrolizumabを「ペンブロリズマブ」と表記していましたが、「ペムブロリズマブ」のほうが一般的であると判断し、訂正しました。

 

ペムブロリズマブを有効成分とする製剤キイトルーダ®は、日本でも2016年9月9日に承認の可否を審議される予定です。

 

キイトルーダ®は9月28日に「根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果として承認されました。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Pembrolizumab versus Ipilimumab in Advanced Melanoma.

N Engl J Med. 2015 Jun 25

[PMID: 25891173]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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