2016.04.24 | ニュース

変形性膝関節症へのビタミンDサプリメント治療は有効なのか?

低ビタミンD・変形性膝関節症413人を対象に検証
from JAMA
変形性膝関節症へのビタミンDサプリメント治療は有効なのか?の写真
(C) Geza Farkas - Fotolia.com

ビタミンDは骨の維持のために重要で、血液中のビタミンD濃度の低い変形性膝関節症の患者さんは症状も悪化しやすいという報告があります。ビタミンDをサプリメントで補充すれば改善するのでしょうか?オーストラリアの研究チームが検証しました。

◆ビタミンDの値が低い変形性膝関節症の患者さん413人を対象に

変形性膝関節症があり、血液のビタミンD濃度の値が低い患者さん413人を対象として、ビタミンDによる改善があるかどうかをみる研究を行いました。

その研究では、平均年齢63.2歳の413人を、ビタミンDのサプリメントを月に1回服用するグループと有効成分のないプラセボ(偽薬)を服用するグループに分けて、2年間の観察を行いました。

 

◆有効性に差は見られず

以下のような結果が得られました。

413人の参加者(平均年齢63.2歳、50%が女性)のうち、340人(82.3%)が試験を完了した。血清25-ヒドロキシビタミンD値は、プラセボ群(6.7 nmol/L)と比較し、ビタミンD群(40.6 nmol/L)が2年間で増加した(P <0.001)。脛骨軟骨容積およびWOMAC疼痛スコアの年次変化に有意差はなかった。

脛骨/大腿骨軟骨欠損および脛骨/大腿骨髄病変の変化に有意差はなかった。有害事象(患者あたり1件以上)は、ビタミンD群では56人、プラセボ群で37人に発生した(P = 0.04)。

ビタミンDのサプリメントで血液中のビタミンD濃度は上昇しましたが、2年間の変形性膝関節症の進行度や、膝の痛みの程度には、プラセボのグループと比較して有効性に差は見られませんでした。ビタミンDによる副作用を含め、何らかの有害なことがらが起こった人はビタミンDを飲んだグループのほうが多くなりました。

 

変形性膝関節症による膝の痛みは、生活の大きな妨げになります。手軽に手に入るサプリで対応しようとなさるよりは、早めに専門医に相談されることをお勧めします。

参考文献

Effect of Vitamin D Supplementation on Tibial Cartilage Volume and Knee Pain Among Patients With Symptomatic Knee Osteoarthritis: A Randomized Clinical Trial.

JAMA. 2016 Mar 8.

[PMID: 26954409]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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