2015.07.04 | ニュース

変形性膝関節症にキネシオテーピング、膝の痛みが軽減

ランダム化比較試験により検証

from American journal of physical medicine & rehabilitation / Association of Academic Physiatrists

変形性膝関節症にキネシオテーピング、膝の痛みが軽減 の写真

キネシオテーピングは、固定するテーピングとは異なり、その伸縮性を用いて筋肉や皮膚の伸縮、患部の治癒を補助する役割を持つテーピング手法です。今回の研究では、大腿四頭筋という太もも前面の筋肉にこのキネシオテープを貼り付けた効果を検証した結果、歩行中の膝の痛みが改善したことが報告されました。

◆伸張するキネシオテープを貼る群(KT群)と伸張しないキネシオテープを貼る群(偽KT群)を比較

今回の研究では、46名の変形性膝関節症患者をKT群と偽KT群にランダムに振り分け、以下の方法で実施しました。

伸張性をもたせたキネシオテープを貼る群(KT群)と伸張性をもたせないキネシオテープを貼る群(偽KT群)のそれぞれ対象者に、大腿四頭筋に対してテープを貼り付けた。

大腿四頭筋にキネシオテープを貼ることで、痛みへの効果が変わるか検証しました。

 

◆KT群で歩行中の痛みや圧痛閾値が大きく改善

調査の結果、以下のことが報告されました。

KT群では、歩行中の痛み(効果量1.97)、大腿四頭筋の圧痛閾値(効果量2.58)、前脛骨筋の圧痛閾値(効果量2.45)が改善した。

また、KT群では、関節可動域(効果量2.01)および固有感覚(効果量1.73〜1.89、p<0.05)も有意データを分析して導かれた結果が、偶然ではなく「意味が有る」必然的な値であると推測できることに改善した。

一方、偽KT群では、痛み、関節可動域、固有感覚に有意な変化は認められなかった。

キネシオテープを伸張させて貼った群では、歩行中の痛みや押したときに痛みが現れる閾値が統計的に有意に改善したという結果でした。

筆者らは、「キネシオテープは、変形性膝関節症患者の痛みや関節可動域、固有感覚を改善する臨床上適切な手法である」と結論付けています。

 

変形性膝関節症の主な症状として痛みが挙げられますが、この痛みに非常に悩んでいる患者さんも多いと思います。今回の研究のみでは結論付けることはできませんが、痛みに対する治療手段のひとつとして、今後キネシオテーピングが活用されるときが来るかもしれません。

執筆者

MT


参考文献

Kinesio taping improves pain, range of motion, and proprioception in older patients with knee osteoarthritis: a randomized controlled trial.

Am J Phys Med Rehabil. 2015 Mar

[PMID: 25706053]

*本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。 [執筆者一覧]