2016.03.14 | ニュース

停留精巣手術を受けた患者の割合と平均年齢は?

オーストラリアの停留精巣の男児10,875名を対象に調査
from Pediatrics
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停留精巣は、陰嚢内にあるべき精巣(睾丸)がお腹の中にある状態をいい、頻度の高い先天異常です。停留精巣の出現頻度や、推奨されている外科手術の実施時期等に関する研究がオーストラリアで行われました。

◆ニューサウスウェルズ州の男児を調査

 この研究は、オーストラリアのニューサウスウェルズ州で2001年から2011年に出生した男児を対象としました。停留精巣の出現頻度、外科手術を受けた患児の割合と年齢等が検討されました。

 

◆外科手術時期は13カ月

次の結果が得られました。

10.875人(2.1%)の男児に停留精巣の診断が記録されていた。そのうち4,980人(45.8%)の患者に外科手術が行われた。これは生産男児1,000人あたり9.6人の累積有病率に相当する。手術の5%は精巣除去であり、また男児の9%は再手術を受けた。

手術時期の中央値は生後16.6カ月(IQR11.8-31.0)であり、2001年出生児を対象とした場合の21カ月に対し、2010年出生児を対象とした場合は13か月に下がっていた

生後36カ月以前に外科手術を受けた男児(3,897人)の中で、67%の患者の施術時期は生後12カ月以降だった[...]。

出生男児50人に1人の割合で停留精巣が認められましたが、うち半数近くの患児には手術の報告がありませんでした。外科手術を受ける時期は2001年よりも2010年のほうが早い時期が多くなっていたものの、生後12カ月以降における施術が3分の2を占めました。

 

停留精巣と診断されても、生後6カ月頃までは精巣の自然下降が期待できます。

 しかしその後も陰嚢内に触れない場合は治療が必要で、停留精巣を放置すると、将来的に不妊症精巣腫瘍を招くおそれがあります。したがって、停留精巣の診断を受けた場合は、経過観察の後、適切な時期での手術が求められます。

 今回約2%の割合と報告されたように停留精巣の頻度は非常に高く、男の子が産まれたときは一度は気にしてみるべき疾患と言えます。

執筆者

山中 悠

参考文献

Age at Surgery and Outcomes of an Undescended Testis.

Pediatrics. 2016 Feb.

[PMID: 26801912]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。