2016.01.22 | ニュース

寝たきり生活でも筋肉機能の低下を防ぐ方法はある?

14日間、寝たきり生活で検証
from The American journal of clinical nutrition
寝たきり生活でも筋肉機能の低下を防ぐ方法はある?の写真
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入院などで寝たきりの暮らしが続くと、高齢者でなくても急速な筋肉量の減少、そして、筋肉機能の低下を起こしてしまいます。中年の人を対象に、寝たきりの期間のあとで筋肉機能低下を防ぐ試みが検証されました。

◆ ロイシン補充の効果

この実験は19人の52歳前後の人を対象にして行われました。対象者は14日間、寝たきりの状態が続く中でロイシンの補充を受けるグループと受けないグループに分けられ、筋肉合成量、筋肉の運動機能に変化があるかを調べられました。

ロイシンとは普通の食べ物に含まれているアミノ酸の一つで筋肉の合成を刺激する要素の一つと言われています。

 

◆ ある程度の効果は期待できる

次の結果が得られました

ロイシンは膝伸筋のトルク最高点(対照群で−15%± 2%、ロイシン群で−7%±4%);群x時間の交互作用、p<0.05)、そして、持久力を保ち(対照群で−14%±3%、ロイシン群で−2%±4%;群x時間の交互作用、p<0.05)、体脂肪の割合の増加を防いだ(群x時間の交互作用、p<0.05)。そして、臥床7日後時点で除脂肪体重の減少を防いだが(対照群−1.5 ±0.3、ロイシン群−0.8 ±0.3kg;群x時間の交互作用、p<0.05)14日後では防げなかった(対照群−1.5 ±0.3kg、ロイシン群−1.0±0.3kg)。

この実験で、ロイシンの補充はある程度の筋肉運動機能の低下を抑えることがわかりました。しかし、この効果には限界があり、研究者たちは「ロイシン補充は比較的短期間の間においては運動をしてない状態でも筋肉機能をある程度保つかもしれない」と述べています。

 

ロイシンの補充は短い期間であれば筋肉機能の低下にある程度の効果が期待できるかもしれません。しかし、長い期間の間では適度な運動に代わるほどの効果を期待できるものではないかもしれません。

執筆者

宮本 望都喜

参考文献

Leucine partially protects muscle mass and function during bed rest in middle-aged adults.

Am J Clin Nutr. 2015 Dec 30. [Epub ahead of print]

[PMID: 26718415]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。