2015.12.03 | ニュース

臭いに鈍感だと認知症になる危険性が高い!?

アメリカの研究チームが1,430人を分析
from JAMA neurology
臭いに鈍感だと認知症になる危険性が高い!? の写真
(C) Piotr Marcinski - Fotolia.com

認知症の症状のひとつとして嗅覚障害が知られています。今回の研究では、軽度認知障害とアルツハイマー型認知症の発症を予測する指標として、嗅覚を測定することが有効であるか検証しました。

◆嗅覚から認知症の発症を予測できるか?

今回の研究では、認知機能が正常な1,430人を対象に嗅覚機能を測定し、その後追跡調査を行い、認知症発症との関連性を検証しました。

 

◆嗅覚が鈍いと認知症の発症の危険性が最大2倍程度高くなる

以下の結果が得られました。

性別、教育歴、時系列スケールとしての年齢で調整すると、B-SITの上位四分位と比較して(四分位の最も高いスコア)、ハザード比(95%信頼区間)は第3四分位で1.12(0.65-1.92、p=.68)、第2四分位で1.95(1.25-3.03、p=.003)、第1四分位で2.18(1.36-3.51、p=.001)(最も低いスコア、pトレンド<.001)であった。

嗅覚が鈍いと、健忘型の軽度認知障害を発症する危険性が高くなるという結果でした。

 

認知症は早期発見が重要ですので、このような研究結果を参考にできるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Association Between Olfactory Dysfunction and Amnestic Mild Cognitive Impairment and Alzheimer Disease Dementia.

JAMA Neurol. 2015 Nov 16

[PMID: 26569387]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。