「適量のお酒が脳梗塞を予防」の適量ってどのくらい?

適度な飲酒は、脳梗塞を予防できると言われていますが、どの程度が適量なのでしょうか。この研究では、韓国人を対象に、お酒を飲む量と脳梗塞の関係を調査しました。
♦脳梗塞患者1,848人を健康な人と比較
この研究は、初めて脳梗塞になった20歳以上の患者1,848人を、脳梗塞のない人と比較しました。脳梗塞ではない対照群は、脳梗塞になった患者の年齢や性別、学歴に合わせた韓国人3,589人としました。すべての対象に対し、アルコール摂取量を調査しました。
◆アルコールを3-4杯飲む人は、脳梗塞になりにくい?
飲酒量と脳梗塞の関係は以下の通りでした。
潜在的交絡因子で調整後、1日3-4杯(1杯10gのエタノール)ほどの、軽度から中程度の飲酒量の人は、脳梗塞になるオッズがより低いこととと
有意 に関連していた(飲酒なしと比べて、1杯未満:オッズ比0.38、95%信頼区間0.32-0.45;1-2杯:オッズ比0.45、95%信頼区間0.36-0.57;3-4杯:オッズ比0.54、95%信頼区間0.39-0.74)。[…]もっとも多く飲まれていたアルコールは韓国のソジュというお酒であった(症例の78%)[…]。
1日3-4杯(ビールにすると中びん2本分、日本酒にすると2合分)の飲酒をする人は、まったく飲まない人よりも脳梗塞を
飲酒によって脳梗塞の発症を予防することはできるかもしれませんが、もちろん飲みすぎると肝硬変や慢性膵炎など身体の他の部分にも影響する可能性がありますので、適量はどのぐらいかという情報を参考にしつつ、程々が良いかもしれません。
執筆者
Moderate alcohol intake reduces risk of ischemic stroke in Korea.
Neurology. 2015 Oct 30
[PMID: 26519539]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。